1人の図 2006年
3人の図 2009年-2012年
5人の図 2014年
8人の図 2015年
15人の図 2019年
30人の図 2021年(未達成)
追記 2021年12月12日
上の図の説明をします。
会社を一人で立ち上げた当初は
社長がすべての業務を行います。
そこから人が増えた場合も社長が直接管理をします。
そのあとさらに人が増えてチーム分けをするタイミングで管理職が必要になってきます。
でも、社内に管理職が出来る人がいないのでそのポストが空席になってしまう。
会社のチーム数にもよりますが
各チームにそれぞれの責任者であるマネージャーが、さらにその下のチームを作る場合はリーダーという役職を担う人が必要になってきます。
でも、その役職をする人がいないので空白になっちゃう、そんな状態を表した図です。
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出世争いという言葉があるぐらいですから、
大きな会社では通常、少ないポストを大勢の人が争うのが普通です。
でも小さい会社は逆です。
小さい会社が大きくなっていくタイミングではポストが余ります。
すぐにでもマネージャーやリーダーの働きをする人が欲しいのに、
その役割を果たせる人が社内にいないからですね。
マネージャーやリーダーの役割をする人がいないので、社長がその役割を兼任することになります。
そうなると、すべての部下を社長が直接管理することになり、
社長が本来の経営の仕事をする時間が無くなり業績の伸びは止まります。
ひとりの人が管理できる人数の上限は5人から7人と言われていますから、社長がすべての部下の管理をするならばそれ以上の規模にはできないということになります。
だから多くの会社は成長が止まります。
実際に日本の会社の80%は5人以下の会社というデータに現れています。
会社をそれ以上の規模にしていこうとするならば、部下の管理を社長に代わって行う管理職の育成が必要になってきます。
でも管理職の訓練なんてほとんどの人が受けていない。
会社でもそれまで管理職がいなかったわけですから育成していく方法も分からない。
それぞれの会社で試行錯誤しながら管理職を増やしていくことが、
会社の規模を大きくしていくうえで乗り越えないといけないタスクになってきます。
ただ、管理職は難しい。
負荷も高い。
だから管理職を全員が希望するわけではないですね。
でも
管理職なんてしたくない、と思っている人にさせるのは現実的ではない。
なので採用する時点で管理職になれるポテンシャルを持っていて、
なおかつ管理職候補として育成が出来るストレス耐性を持っている人を選んでいく、
それが成長を目指す企業には必須の考え方と考えて採用をしてきました。
実際にこの記事を書いてから2年の間に10名ほど採用しましたが
かなり厳選して選考をしてきました。
デザイナーやプログラマーは応募者50人にひとり、
マーケターに至っては300人にひとりの割合での採用です。
それは管理職なれる人かどうか、が一つの採用基準だったからです。
シナジーデザインはこの2年で人数が2倍になりましたが
その甲斐もあって管理職候補も多く採用できています。
さらに、管理職を育成するために
週に4回、毎朝10分間の「上司ミーティング」という名の勉強会を実施しています。
各チームのマネージャー・リーダーが参加する会ですが、
最初は参加人数が3人だったのが、2年経った現在では倍以上の7人の管理職が参加するまで増えてきています。
しかもその管理職メンバーの半数以上が20代です。
伸びしろのある年代の管理職が育ってきていることで会社として以前よりも安定してきています。
その会では各チームの問題についての見解を社長である自分が伝えています。
また「ハイ・アウトプット・マネジメント」というインテルの会長だったアンディ・グローブの名著をテキストに経営の考え方についても学んでいます。
この本は1行1行に書かれている内容が濃く、大いに参考になっています。
自分は小さい会社の社長ですが、20年にわたって何とか生き残っては来れましたので20代を中心とした若い管理職のメンバーには参考になることが多いようです。
この回を続けてきたおかげで、管理職としてとしての考え方が出来る人材が社内で確実に増えてきました。
また上司という一つのチームが会社に出現したことで、社長 VS 社員という構図で争うことがかなり少なくなりました。
現在は会社のメンバーが20名ですが、これから30人の会社、そしれそれ以上を目指すためには、この上司ミーティングに参加するメンバーの数を今後も増やしくいく必要があります。
上司になるのは負荷が増え大変なことも多いですが、
学ぶことも非常に多く、自分自身を成長させる大きな転機になります。
自分ではしっかりと理解していたつもりの仕事を人に教えようとすると、いかに自分が曖昧に仕事をしていたかに気付けます。
人を管理し、育成していくことは難しいですが、それは自分自身の仕事を見直すための最良の機会ともなります。
また上司になればその後の等級も順調に上げていくことが出来ます。
新人の時の倍の給料を得ることも可能になってきます。
さらにマネジメント経験は個人の市場価値を大きく高めることが出来ます。
どの会社も若くして管理職経験者は歓迎されます。
逆にある程度の年齢でマネジメント経験がなければ評価が下がってくることもあります。
会社のためにも、メンバー自身のためにも上司を目指す人を今後も多く採用・育成していきたいと考えています。
もちろん、今後は上司には絶対になりたくない、という人も採用していきますので、その場合はお伝えください。
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ここから元々の記事。
シナジーデザインはまだまだ小さな会社です。
でも
今年の最初に9人だった社員数が
来月には最大で15人になる感じで採用を行っています。
2倍近く人が増え、
またその多くが未経験者採用の場合、
いろんなものが混乱します。
混乱していると明確になっていないものが増えて、
失敗が多くなり、
大きいストレスが発生します。
なのでストレスが危険水域に達する前に
状況を整理しておきたいと思います。
多くのポストを社長が兼任していた状態
会社が成長するためには各チームの責任者が必要になります
それがポストですね。
いわゆる部長や課長や係長、
横文字で言えばマネージャーやリーダーといったものが ポスト になります。
シナジーデザインで言えば、
4つに分かれている各チームの責任者であるマネージャーが必要ですし、
さらにチームの中で課長にあたるリーダー職も必要となります。
出世競争、という言葉があるぐらいなので
通常、大企業では少ないポストを何人もの社員で争います。
なかなかマネージャーやリーダーにはなれません。
でも会社が小さい時は
人よりも余っているポストのほうが多くなります。
ポストが余っている状態になります。
余っているという言葉は適切ではないかもしれません。
いや、余っているというよりも
社長が兼任している、と言ったほうがいいかもしれません。
創業の時点では
社長がすべての責任者として業務を行います。
特にシナジーデザインのように
一人で創業しちゃった制作会社の場合の社長は
経営者でもあり、
営業の責任者でもあり、
デザインの責任者でもあり、
システムの責任者でもあり、
人事や採用も責任を持って行い、
給料計算などの会計や総務も行います。
6つのチームの責任者を兼任しているんですね。
人が増えれば、業務が激増する
会社が10人未満の場合や、
一つの職種だけの会社であれば
10人を超えても何とかなるかもしれません。
でも、4つのチームにそれぞれ部下が入ってくると
業務処理の作業以外に
・採用
・業務の見える化
・マニュアル化
・管理指標の作成
などの仕組みづくりが必要になってきます。
デザインだけに特化したような
単一職種の会社だと
作る仕組みは1種類で済むかもしれませんが、
シナジーデザインのように
すべてを自前で解決しようとする会社、
つまり、
自社でサービスを企画して
ターゲットや販売方法を決定し
販売やサポートを行い(営業・マーケティング)
自社でUIやデザインを決定し、(デザイン)
システムを構築(システム)
する形式をとっていると
メイン業務だけでも3つの仕組みが必要になります。
そして何より
部下を常に気にかけ、
声をかけ、
話し込み、
サポートの指導や教育の時間がかかります。
そしてそのやり方を各チームごとに使い分ける必要が出てきます。
営業のサポート方法とエンジニアのサポート方法は全く違います。
さらに人が増えてくると本来の「経営」業務の重要性も増します。
業界や世の中の情報を収集し
会社の方針や仕事をする意味を常にブラッシュアップしていく責任が
より強く求められるようになります。
10人~15人のフェーズが正念場
上記のような業務が一気に増えてくるのが
今のシナジーデザインが差し掛かっている
10人から15人の企業規模のフェーズなんですね。
いちど仕組みが出来て、
各チームにしっかりとしたマネージャーがいて
チームが完成している状態になれば落ち着き、
複数のチームが会社に存在していることが強みになります。
でもチームが完成するまでの期間はほんと大変です。
今まで問題が出なかったけど、
曖昧だった部分から出火し、
いろいろなところに延焼していくことになります。
一度、出火してしまうと社長が火消しに追われる事態となります。
いろんな業務が社長に集中して、
社長がボトルネックになり、業務が滞りだします。
業務量でいうと、体感で2倍近い量が発生するイメージです。
そのままでは破綻します。
なので各チームでの責任者を立てることが急務になってきます。
経験やスキルがマネージャーやリーダーのレベルに達していない人も
マネージャーに引き上げて
そこからスキルアップしてもらう必要があります。
自分の実力以上のポストが与えられ、
給料も上がるのでチャンスでもあるのですが
実力以上のことが求められるので
負荷が多くかかる状態でもあります。
1+1+1=?
現在の各チームのマネージャーやリーダーは
これまでの業務を全力で頑張ってくれていましたし、
働きぶりにも満足しています。
でも以前に書いた
1人マネージャー
の状態が続いていたので、
部下のマネジメントや仕組みづくりの経験を積まないまま、
自ら手を動かすことに集中している状態でした。
なので仕組みづくりを彼らに「丸投げ」することは出来ません。
経験がない状態で責任ある仕組みづくりなんてなかなかできないものです。
でも、全部自分が仕組みを作成してしまうと、
社長が勝手に作った仕組みになってしまいます。
そこから仕組みを理解して、共感を得て、自分のものと考える時間が必要になります。
なので出来る限り一緒に仕組みづくりしていく必要がありますが、
会社の規模が小さい以上、彼らは慣れないマネージャー業務だけではなく、
慣れたプレーヤーとしての業務を回すことも求められます。
つまり、
仕組みづくりか、これまでの作業の
どちらを優先していいのかわからない状況になるんですね。
1人で1だったアウトプット量のところに
2人の追加メンバーで加われば
理想的には
1+1+1=3
を目指したいところですが
実際には
1+1+1=1みたいになっちゃう混乱状態にも簡単に陥ります。
この混乱状態は
マネージャーが
部下に自分と同じ作業をさせようとすると陥りやすくなります。
自分が初めて上司になったのが24歳の時だったので
そこから足掛け20年ほど上司をしていることになりますが、
その間にメチャメチャいろいろな失敗をしてきました。
1+1=2
は何とか達成可能ですが
1+1+1=3
はメチャメチャ難易度が高いです。
1+1+1=3にするには
上記のように仕組みづくりをしっかり行う必要があるからですね。
そうでないと、簡単に
1+1+1=1
の状態になります。
上記の状態を防ぐには
まずはマネージャーはプレイングマネージャーとして
自分のアウトプットを必死に維持することを優先します。
そして背中で引っ張るイメージです。
四文字熟語でいうと
率先垂範
ですね。
山本五十六の
やって見せ、、、
させてみて
ほめてやらねば人は動かじ
ってやつですね。
アウトプットを維持しつつ、
自分の成功例をマニュアルとして記録していきます。
部下に何かを話した時には
ブログやノウハウとして文字で記録します。
それが仕組みになるんですね。
ちなみにマインドマップは見返せないので、
マインドマップの状態で放置はあまりよくないです。
誰もがアクセスできる状態で保存しないと仕組み化にはなりません。
まとめ
シナジーデザインは現在15名の体制を取ろうとしています。
そのタイミングで
社長一人ではマネジメントできない規模になり、
各チームのマネージャーが必要になります。
ただし、
新しいマネージャーもマネジメント経験がないので、
人を使う、に重心を置くと
1+1+1=1みたいになって破綻します。
なので、
まずは率先垂範で自分のアウトプットを維持することが
最も合理的な考え方になると思います。
自分も20代の時に、
率先垂範
と当時の社長に言われて、
無茶言うな、と思った覚えがありますが、
20年を経て、それを受け入れてやるしかないのかなと思います。
大変ですけど、ここを超えれば
皆がスキルアップし
会社として出来ることが増え
みんなが人生で経験する成功の数が増えると確信しています。
と長文ですが飛行機の中で書き上げました。
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