上司になると だいたい嫌われます笑
そして、だいたいみんな同じことで悩みます。
- 部下が全然言うことを聞かない
- 時間が取られる
- 自分がやったほうが早く仕事が進む
こんな心境になった時に重要なことは
何だと思いますか?
それは、
上司は味方である覚悟を決める
ことです。
どんな状況でも、です。
嫌われていても、です。
完璧でなくてもぜんぜん良いです。
なんなら失言をしても良い。(こんな時代なんで注意は必要ですが、、)
とにかく、
1ミリの混じりっ気もなく、
完全なる本心で
味方でいる
ことが重要です。
絶対に、です。
なぜ、
ここまで言うかというと、
上司は
普通にしていると部下の敵になる
からです。
自分たちの脳が出来上がったタイミングは石のヤリを持っていた旧石器時代。
そのころは
力の弱い人がグループに加わると、
自分たちの生存確率を低くするので、
力の弱いものを排除しようとする無意識の力が働くんだと考えています。
思ったことは伝わる
心の中で思ったことは
基本的に相手に伝わります。
表情や声のトーン、態度などの
微妙な変化に現れるからですね。
それらは自分で全部コントロールすることは出来ません。
どこかから漏れてしまいます。
だから、思ったことは伝わる、と考えたほうが良い。
もし心の中で部下のことを
・足手まとい
・重荷
・役に立たない
と考えていると、それは部下に伝わります。
部下に伝われば、
部下は上司のことを
自分を排除しようとする存在、
つまり敵と認識しやすくなります。
敵と認識されると
その後の仕事は余計にうまく進まなくなります。
だから、
絶対に部下を排除しようとしてはいけない。
心の中でも
一瞬も、です。
常に
味方でいる、
と強い覚悟で思い続ける必要があります。
上司と敵対して成長すると味方にならない
そうでなければ、簡単に敵対してしまいます。
たしかに
上司と対立しながら、
見返してやる!
という気持ちで成長する部下もいます。
シナジーデザインも5年前くらいまではそういう会社でした。
でも、
対立しながら成長すると、
その後が上司も部下も大変なんですね。
敵のままで成長した部下は、そのままでは味方にならない。
上司と部下が膨大な時間をかけてコミュニケーションを取って、
やっとのことで安心して味方になれる。
その時間を考えると
最初から敵対なんてしないほうが良い。
敵対したままでは深いコミュニケーションが取れない。
深いコミュニケーションが取れないと複雑な仕事を一緒にすることが出来なくなる。
そうなると上司や部下が難しい仕事に基本は単独で取り組み、失敗すると攻撃される、
安心して働けない、そんな会社になってしまいます。
そんな会社には誰も長く居たいと思わない。
だから離職率も非常に高くなる。
離職するので新たに新人を育成し続けないといけない。
そのたびに敵対して離職を繰り返す。
その無限ループに陥ってしまいます。
だから
敵対することにメリットは無いんですね。
今まで何人もの部下に辞められてきた自分が言うんだから確かです。
上司が
味方でいる。
その覚悟を決めない限り、人は定着しません。
会社の中での味方の数
会社の中であなたの味方は誰が思い浮かびますか?
その数が少ないなら、
あなたがまず相手の味方になることが必要だと思います。
人には返報性の習性があって、
自分がされたことを返そうとします。
返す人が直接の相手の場合もあれば、別の人の場合もあります。
上司からされたケアを上司の代わりに、新人にするような場合ですね。
会社のメンバー全員がお互いのことを味方と認識できる規模、
30人くらいまでの規模の会社では
それが最も健全な状態と考えて、そこを目指しています。
味方とは?
味方、味方と話してきましたが、
いったい
味方とは何でしょうか?
味方を考えるとき、
自分は
子供のことを思い浮かべます。
自分の子供です。
自分は親と仲が悪かったし、
何度も会わない期間がありましたが、今は普通に仲がいいです。
10代の頃に
親戚に
「親子の縁は切れないんだから」
みたいなことを言われましたが
感覚的には分かりませんでした。
別に切ればいいやん、
って思っていたのですが、
やはり親子の縁の力は強いです。
なぜなら、僕らは遺伝子の乗り物で、親子関係とは、
つまり遺伝子でつながった関係だからです。
遺伝子の生存確率を上げることが生物の最大の目的であるならば、
親は子の成功を祈りますし、
子はさらに自分の子の生存確率を上げようとします。
これは大学のテキストなどでも利用される『利己的な遺伝子』に書かれている説を元に話しています。
自分の行動の目的が
自分の遺伝子の生存確率を高めることであるならば、
子供の教育や躾に多額の投資をすることも理解できます。
また、
家の資産を増やしたり、
親戚同士のつながりを強めてお互いに守りあったりということも
遺伝子の生存確率を高めるうえで、合理的であるわけです。
と、
血のつながった者同士であれば、
味方になることは自然に出来ます。
遺伝子の存在があるからですね。
でも
他人が味方になるにはどうしたらいいんでしょうか?
それは
やはり生存確率をベースにした話なんだと思います。
部下と上司が
互いにお互いの生存確率を高める存在であることを心から理解すること。
それが大切です。
自分の生存確率が下がる状況と脳が判断すると
ストレスが発生します。
反対に生存確率が高い状態になると、心地よい感覚になります。
脳内物質ではセロトニン等が出ている状態ですね。
部下の味方でいるとは、つまり、
部下の生存確率を高める存在であること。
そしてそれを
部下の脳に認識をさせること。
同時に
敵ではないことを証明する必要もあります。
部下の生存確率を下げている敵は自分ではなく、
ライバルであったり
世の中であったり、
といった本当の敵の存在を明確にして、伝えること。
これが重要です。
敵の作り方が上手いだけで、
組織を維持している会社も存在します。
シェア争いを意識している会社なんて言うのはそうですね。
ライバルが仮想的なわけです。
泥棒洞窟実験にもあるように、人は集団になると別のグループと敵対しやすい生き物なんですね。
その習性を利用したマネジメントもあるわけです。
ちょっと長くなってきたんで
話をまとめます。
上司は部下を
世の中から
全力で守る。
会社の採用担当者は
優秀なポテンシャルの人を採用
しているとまずは信じ
入社時の部下は
孤独で、
警戒している状態であることを理解し、
共有する情報量を最大化することに努めます。
採用時はスキル的にも精神的にも良くない状況であることが当たり前と認識し、そのうえで教育します。
教育を通じ、会社は自分たちの身を守る群れであることを
相手の古い脳に納得させる。
味方である前提をしっかりと作ってから、
厳しく言う
指摘をすることで
それらが初めて
アドバイスとして機能する。
厳しく言わないといけないところで
敵になっている、と自覚するのであれば
部下が将来の自分の生存確率を高めてくれる存在であることを理解する。
そうすることで部下を育成することが自分にとって必要なことと考えられるようになっていくと思います。
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