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2019年11月5日

1人マネージャー制度は多くの場合、破綻する

ピーターの法則
をご存知でしょうか。

ピーターの法則とは
人は無能になるまで昇級を繰り返す
という経験則です。

元々優秀な人であっても、昇級を繰り返すと、いつか求められることに対応出来なくなり、無能状態に陥る
ということなんです。

最初にこの法則を知った時には
なるほどなー
と感じました。

でも実際に小さな会社である自社の昇格のことを考えると、

昇級を繰り返すと、
いつか
無能状態になる

のではなく
小さな会社では
新人が入ってくると
無能状態になる

が正しいと感じるようになりました。

理由を説明します。

ちなみに以下の話はもう3年近くも前の話で、今は会社にいないメンバーを題材にしています。

1人マネージャーのメインの仕事はルーティン

シナジーデザインは元々、代表の奥野が1人でスタートした会社です。
で、10年以上の長い間、10人以下の小さい会社のまま運営してきました。

その中で自社サービスを作り
サービスを運営する役割を分担するため人を採用しました。

各チームに担当メンバーが出来ると
チーム分けを行いました。

デザインチーム
システムチーム
マーケティングチーム
と分かれたんですね。

チームが分かれたので、
それぞれのチームで1人しかいないメンバー
マネージャー
または
リーダー
に任命し、
給料を上げました

マネージャーといってもチームメンバーは1人だけ。
1人マネージャーの誕生です。

でも小さな会社の社長からすると
一生懸命に頑張ってくれていて
それぞれの業務の責任者として頑張ってくれているメンバーを評価したい、
給料を上げてあげたい、
という気持ちになっちゃう
んですね。

責任者として頑張ってくれているから、とマネージャーやリーダーに任命してしまいます。

その時はそれでいいように見えるのですが、次のメンバーが入ってくると破綻しやすいんですね。

プレーヤーとしての業務に時間を取られ、本来、マネージャーに求められる業務がほとんどできないからですね。

なので、
行う業務は
毎月やることが決まった
ルーティンワークの比率が多くなります

例えば、
デザインチームなら
アートディレクションをするのではなく実際のソフトを使うオペレーション。

新規サイトのデザインコンセプトを担当するのではなく、ラフをもとに仕上げる途中からの作業。
定期的に送るメールの文面の仕上げだったり
フォーマットが決まったデキテルデザインの作成など。

もちろん一生懸命にやっている前提ですし、重要な仕事でもあります。

でもそれはプレーヤーの仕事であって、
マネージャーの仕事ではない
んですね。

仕事を難易度ごとに1番仕事、2番仕事、3番仕事、4番仕事、と分けたとすれば
理念や戦略を考える1番仕事や
具体的な方針や仕組みを考案する2番仕事でもなく
決まった方針を着実に実行する3番仕事と作業部分の4番仕事に多くの時間を割かれます。

それはそうですよね。
だって1人チームですから、ほかに振れないですもん

そしてその仕事をやりきることが、その人に求められていることですもんね。

でも、この

・実質的にはプレーヤーの人をマネージャーにしている

状態には問題があって

・プレーヤーの仕事をマネージャーの仕事と勘違いする

ことになるんですね。

マネージャーとしてのスキルアップの必要性が分からないので
当然、マネジメントスキルを身につけようとはしません。

本来のマネージャーの仕事を
「それは社長の仕事」
と切り分けちゃうんですね。

部下に声をかけたり、
仕組みを作るのは社長だけの仕事ではありません。
マネージャーの仕事を社長が代行しているだけです。

なので新しい社員が入ってきたときに、
1人マネージャー制度は破綻
します。

だって今までプレーヤーとしての業務を行ってきていて、
それで良し、
とされていた人が、
急に本来のマネージャーの仕事
を求められるわけですもんね。

部下をほめたり怒ったりして育成したり、
部下がうまくできる仕組みを構築したり、
今までできなかった新しいサービスを考案したり、
マネージャーとしての仕事を求められるわけです。

でも、
当然できないんですね。
だって準備してなかったわけですもん

1人マネージャー時代の時から、社長に
「新しい部下が入ってきたら、お願いね」
とは言われていても、なんとなく出来るだろう
と思っていてそんなに大変なこと、
と思っていない。
1人ぐらいの部下なら何とかなるでしょって思っちゃう。

でも実際に部下が入社すると
1人マネージャーはびっくりしちゃう訳ですね。

タスクを考えなきゃならないわ、
時間には遅れてくるわ、報告はないわ
で、指摘したら明らかにテンションが下がるわで
こりゃヤバイ

ってなっちゃう。

部下に時間を取られすぎると、自分の責任範囲の仕事もできないんで、部下を放置して、自分が出来る仕事だけをする。
まぁ、自分の仕事に逃げ込んじゃうわけですね。

それを見た社長は、
マネージャーとしての仕事をするように指摘します。
だって
今までは、人がいなかったので
メインの業務がルーティンになっていただけで
本来はマネージャーでその分の給料を払っている。

だから約束通り、人が入ってきた今はマネージャーとしての業務にあたってほしい、って思っちゃうんですね。

また
人が増えた分、
社長は社長で売上が上がる仕組みを作らなきゃお金が無くなっちゃうんで、ほかの仕事も忙しいですもんね。

今までは、担当していなかった部下の育成、お願い。俺はこっちを担当するから、
と1人マネージャーに任せようとするんですね。

でも1人マネージャーはマネージャーとしての仕事ができない。
だって準備していないんですもん。

でも給料や等級はマネージャーってなっちゃってますし、
今さらマネージャーじゃないとは言えない。

そうなると1人マネージャーは
騙された
ってなっちゃう。

自分の仕事だけをしておきたかった、ってなっちゃう。

部下の育成なんてマネージャーになった時の自分の業務範囲になかったじゃないか?
となる。

で、それは
聞いていた話と違う、

ということになって、
「いやいや、マネージャーだったら責任もって」
と主張する社長と仲が悪くなっちゃいます。

責任者とマネージャーは違う

上記は実際にシナジーデザインで起こったことです。

その1人マネージャーに問題があるのではなく、
本来、プレーヤーの業務を行う人をマネージャーとして扱った社長に問題があります。
自分のことですね。

給料を上げることは良いこと、
責任範囲を明記せずに給料を上げてしまったことが原因です。

もし1人マネージャーが一緒に創業したメンバーだったり、肉親だったり、もともと親友だったりしたらうまくいくかもしれませんが、途中から入った人だと、そのやり方だとうまくいきません。

もちろん同じやり方でうまくいく会社もあるので、100%失敗する方法ではないのですが、今なら同じことはやりません。

部下が入るまでマネージャーにしないか
マネージャーとしてのスキルアップを昇給の条件にします。

そしてスキルアップは数値で管理して、達成しなければ減給します。
そのくらい厳密に責任範囲を決める必要があります。

ずっと続いていたもやもやが解消された

ここまで書いていて
ずっともやもやしていたことが整理できました。

シナジーデザインで3年前に起きたことの原因が分かりました。

自分や辞めた人の
どちらか片方の人間性に問題があったわけではなく、
仕組み上、そうなってしまう手法をとっていただけですね。

もっと優しくするべきだったんじゃないのか?
あの言い方がきつかったんじゃないのか?
自分は社長としての器じゃないんじゃないのか?

なんて、悩んでいましたが
そうではなく、正しい手法を取らなかったことが間違いだったんですね。

過去に戻ることは出来ませんのでやり直すことは出来ませんが、同じ失敗をしないように昇級時には慎重に業務範囲を決めるようにします。

また半年先の昇給条件を出すように各チームのマネージャー・リーダーに伝えていますが、提出されていないので今週中に提出するように伝えようと思います。

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