ホーム

代表ブログ

2023年7月21日

傷だらけでゴールする、ジャングルのレース

 

今日から2名の方に体験入社で来社いただいています。
プログラマ―とデザイナーがそれぞれ男女1名です。

体験入社ですが、
高いポテンシャルを感じる人材ですので、
早ければ10日後の8月から正式に入社していただく予定で動いています。

お二人とも
既卒の中途採用、
さらに未経験から、という厳しい地点からのスタートですが、
初日から指示への理解も速く、
また頭に浮かんだことを極力言語化しようと努めており好印象を持っています。

ただ、
未経験からプロのプログラマー、デザイナーになるのは非常に困難を伴います。
「デザイナーになってみたい!」
「プログラマ―っていいかも!」
ぐらいの感覚で職業訓練校に行く人はほとんどプロになれませんし、
データによると
大阪芸術大学を出た人でも映像を含むデザイン系で食っていけるのは1/3ほどです。
https://www.osaka-geidai.ac.jp/campuslife/career/employment_data

ちなみにこの大学の映像科の学費は4年間で600万円以上みたいです。
https://soram-message.com/osakageidai-eizo/

データを見る限りですが
600万円以上払って事務や販売職などデザインと違う道に行く人が2/3くらいってことになるので、デザイン系の道に進むのがいかに難しいか分かりますね。

芸術系の大学に行っても1/3しかデザイン系に就職できない。
しかもそこからプロになるにはその会社で生き残る必要があります。

いや、メチャクチャ大変ですね。

大学に数百万円払ってもなれない。
がっつり4年勉強してもなれない。
それがデザイナーやプログラマーなどのクリエイターです。

それを正規のデザインの学校にも行かずに、お金も払わずに、いきなりなろうとするのが
社会人になってからクリエイターになろうとする行為です。

でも、
今日から体験入社を勝ち取ったお二人は
その狭き門を見事に突破したことになります。

無料で通える職業訓練校だけの経験でデザイナーとして応募してくる人もいますが、
数ヶ月で無料でなるのは非常に難しいですね。

まぁ、難しいです。

何で難しいかというと、

デザイン制作という
複雑で
不明確で
不確定な
作業は
再現可能性が低いので
作業化するのが非常に難しいからです。

一回一回、それぞれが考えて実施する必要があります。
完全に頭脳労働なんですね。

単純で
明確で
確定している
のなら考える必要はありません。
まぁ、再現可能性が高いのでみんなが出来る仕事です。


デザイナーは
複雑な世の中を切り取り
持ち前のスキルで、
単純化して伝わりやすく作り変えるコミュニケーションのプロです。

単にきれいなものを作る仕事ではありません。

何度も書いていますが、
シナジーデザインでは
デザインの定義を

・未来の
・別の場所にいる
・他人との
・一方的な

コミュニケーション
と定義しています。

いや、やっぱり難しいですよね。

例えばポスターを作ったとして、
それは映画なりなんなりの内容を伝える行為、つまりコミュニケーションの媒体です。

それらの
作ったものが見られるのは作った後、つまり未来です。
しかも作った場所と違う場所で見ます。別の国であることもあります。
見る人は同僚ではなく、多くの場合、全くの他人です。他人なのでなかなか伝わらないです。
しかもデザインは話をしません。なので一方的に伝えるだけです。相手がどんな受け取り方をしたかを確認できないですね。

デザインとは
そんな難しいコミュニケーションなんです。

伝える技術、つまりPhotoshopなどのツールの使い方を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、ウーバーイーツの配達員が自転車に乗れるのと同じくらい普通にPhotoshopを使える必要があります。

ソフトの使い方とかではなく、
伝わるコミュニケーションをコレクションし、
使う練習をし、
腕を磨く日々を過ごす必要があります。

そしてコミュニケーションなので
伝えたいことをお持ちの
クライアント様の理解を深め、
クライアント様のお客さまであるエンドユーザーの知識を深め続けるべきなんですね。

そうでないと
魂の入らないデザインを作ることになります。

仏(ほとけ)作って魂入れずですね。

なので難しい。

でも、
難しいけど、
でも
やっぱり楽しくもあるんですよね。

未来の別の場所にいる他人に対してアプローチできるのがデザインです。
うまくいけば不特定多数の人に一気に売込みが出来るので
ポスター1枚で売上を飛躍的に上げることも出来ます。

うまくホームページを作れば何もしなくても年間で数十万人にアプローチすることも可能です。

話をデザインからコンテンツに話を広げれば
作った映画が数千万人に見られるのもコンテンツの力ですし、
数億再生されるYoutube動画もコンテンツですね。

デザイナーをはじめとしたクリエイターがコンテンツを作り、多くの人と様々なコミュニケーションを生み出し続けている。
それが現代です。

でも、人が利用できる時間は決まっている。
その決まった時間を多くの、世界中の、世代を超えたクリエイターが奪い合っている、そんな状況です。

その中で未経験から始めたクリエイターが自分で作ったコンテンツを人に見てもらうには
死に物狂いでエネルギーを叩きこむしかありません。
全力で、
全力で。

今日、未経験で入社したお二人に伝えたのは
未経験からの仕事は
キレイな都市部のマラソンでゴールする感じではなく、

ジャングルの無人島のサバイバルゲームで
擦り傷だらけになりながら、時には流血したまま、ぎっりぎりでゴールに倒れこむ、
そんなレースに近いということです。

無人島では
ちょっとくらいの擦り傷なんて気にしていたら先には進めません。

死ぬこと以外は全部かすり傷、
ぐらいの気持ちでゴリゴリと前に進んで行くぐらいでちょうどいいと思います。

まぁ、
色々書きましたが
自分は職業訓練校にも行っていないし、
デザイン会社にも入ったことが無い
完全に独学のデザイナーです。

その場で足りないスキルを無理やり身に付けながら
納期とクオリティを守り続けられれば、誰でもすぐにプロのデザイナーになれます。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
いろいろと
テクニック的なものもあるのですが、
マインドセット的なものを記録しておきます。

電子書籍にまとめてみました。

正社員が1年で働く時間は<br>たった22%ってご存じですか

「正社員が1年で働く時間は
たった22%ってご存じですか」

代表ブログでアクセスの多い記事をピックアップしております。

幸せに働くとは何か? その答えがここにある。
奥野 勝也 (著), シナジーデザイン株式会社 (著) 形式: Kindle版

Amazonで99で販売中

Kindle Unlimited会員なら0円

書籍の詳細はこちら
求人バナー

このページの上部へ戻る