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代表ブログ

2023年7月14日

どの時点を目指して制作をするか


来週から2年半ぶりに新人デザイナーが体験入社で来る予定になっています。

デザイナーは
ずっと募集すらしていなかったので、
デザインチームに新しい人が入ってくるのは、なんか久しぶりなシチュエーションです。
久しぶりの新人に、チーム全体でいろいろ期待したりしています。

ただ本人は変に気負わず、今できることをやってくれればなと思います。

デザイナーになるといっても
あくまで会社員です。
会社員なので給料は必ずもらえます。

入社して制作で失敗しても給料はもらえるので、
お金を稼ぐという目的はしっかり達成できます。

そのあたりを良い意味でフラットにしながら頑張ってもらえればと思います。

そんな中で
制作チームのメンバーと話しているときに、
ものづくりのクオリティーについての話題になりました。

一緒に話をしていたそのデザイナーは
入社からもうすぐ丸3年

様々な制作の失敗と達成を繰り返すことで
デザイナーとして新人から抜け出して
一人前のデザイナーとしての自我が生まれてきている段階です。

なので、今まで上司の言うことを丸呑みしてその通りにする。
つまり作業の状態になっていたのが、

自分でいろいろ考えて動けるようになりつつあります。

その状態になると出てくるのが
自分の考えたことと、
上司の指示とのズレ。

今までは極端に言えば自分で考えていなかったので、上司の言うことに疑問を持たずに従っていればよかった。

その状態だったので、上司との軋轢や反発や乖離は生まれない状態でした。

でも自分で考え出すと、上司が言っていることが自分の考えたことへの否定のように感じてきます。

特にお客様とやりとりをし出すと、お客様の言っている事と上司の言っていることの表現の違いで混乱してしまいます。

それまでは、上司の言うことに同意して作業する。
そのことに集中していました。

上司に質問するとしても、自分がわからなかったことだけ、話についていけなかったところだけ質問している状態です。
それで当然問題ありません。

入社した新人が上司の話についてこれるだけで、とても凄いことです。
なので話についていくことに100%集中します。

ついていく事で精一杯なので
上司と議論をしたり、
上司の意見をもとに、さらに発展させてアイディアを出し合うみたいな
トレーニングができていない状態です。

なので自分の意見を持ちはじめると
思っていることはあるけど、うまく言語化できない

なので
飲み込んで
上司の言う通りにする
そうすると私はこう思ってるのに
とか
お客様が言っているのに上司は理解してくれない

みたいな感じのストレスが溜まってくる状態になります。

その丸3年のデザイナーもそういう状態になっていました。
その状態での業務が少し続いていたので、
本人も言語化できない状態でストレスが高い状態になっていました。

まぁあまりよくない状態ですね。

そのデザイナーに伝えたのは、
まず上司の意見への反発は、
デザイナーとしての自我が生まれてきている証拠なので、
とても喜ばしい
しっかりと成長している証拠

ものづくりとしても、
1つの面ではなく、別の面からのアプローチをしているので、意見の相違が生じるわけで
その差を埋めることができれば、新たな深みのあるデザインになっていくはずです。

なのでものづくりとしても好ましい。

でも上司に自分の考えを言語化して説明するにはスキルが必要です。
彼女は今そのスキルを身に付ける必要があるフェーズです。

自分で考えてデザインをして、
上司から別の切り口の提案があったときに、
両方を加味してより良い物を作り上げる
上司と共同でつくりあげる作業
つまり
共作ができるようになれば
チームとしてのクオリティーはさらに上がっていくと考えています。

少しまとめると、
入社してすぐはとにかく上司の承認を得る事を目指して制作を行うのが精一杯な状態。

指摘をされないように
差し戻しがないようにだけを考えて作っていきます。

正直お客様の反応も納品後のことも考えられていません。

それが数年経って
お客様とのやりとりを担当するようになると、
お客様の承認がゴールに移り変わります。

そうなると自分で考えて動くようになるので、上司の指示とお客様の意見の間で悩むようになります。

その時に自分の考えを押し殺して我慢して制作をするようになると、
上司に対しての不信感がドンドンと高まり、そのうちストレスアウトして退職につながります。

それを防ぐためには、自分の考えを言語化して上司に伝え
共に制作をしていく必要が出てきます。

その時に考えるベースになるのは
お客様にディレクションをしていただかない。

ということです。

お客様はあくまでデザインのプロではありません。

制作のプロに
要望をおっしゃっているだけです。

お客様の期待値ぴったりのものを作るのは
納品を目指して制作することに他なりません。

お客様の指示通りに動くのであれば、
業者は自分たちである必要はなく、
もっと安いところ、
言うことを聞いてくれるところで良いことになります。

車業界の専門会社である自分たちは
お客様の期待値を上回って
お客様をある意味でびっくりさせなければなりません。
そうすることでお客様にリスペクトをしていただけるようになり、より長期にわたってより難しい仕事をご依頼いただけるようになってきます。
お客様にディレクションさせないとは、お客様の要望や要求は全て叶えた上で、さらに上回るものを作り上げるということになってきます。

実際に自分は、デザインの初心者の頃からお客様に言われたことをするだけではなく、
自分なりに考えて
効果の出るもの、売上につながるものを目指して制作をしてきました。

今見るとデザイン的には拙いものが多かったですが、それでも15年以上にわたってお付き合いを続けていただいてるお客様は
少なからず、自分が作った物に驚き、納得してときには感動してくれたのだと思います。

納品した後もしっかりと効果が出続けるものを作る。
それがシナジーデザインのデザイナーが目指すゴールだと考えています。

制作者のゴール設定

上司の承認

お客様の承認

納品後の短期的な未来

納品後の長期的な未来

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