優秀な営業マンが上司になって苦戦をしていました。
人の気持ちを動かす、という面では営業も部下の指導も同じはずですが、
営業では上手くいく彼が全く下手くそな部下の指導をしていたんですね。
なぜそうなったかと言うと
単純に
上司や部下に命令ができるからです。
当たり前ですが営業マンはお客様に命令することはできません。
代わりにお客様にメリットを感じていただいて購入をしてもらう、基本はそれしか出来ません。
お客様は自分のためにしかお金を払いません。
そんな単純なことを営業マンは理解しているから当然命令なんかせずに、お客様の気持ちを考えメリットを考え提案をし続けるわけです。
でも上司は、なまじっか命令ができることで部下がその気にならない仕事を無理やりさせたり、
部下にとってのメリットを考えずに発言してしまったりします。
でも人は基本的には自分のためにしか動きません。
人を動かそうと思えばその人のメリットと本気で考えてその人のためになることを提案するしかできないわけです。
会社がこうやって言ってるからとか
こういうルールだから
みたいな事は人が動く理由にはなりません。
そんなものでは人は動きません。
会社の仕組みをうまく機能させるためにはこうする必要がある
会社がうまくいけば君にも給料や待遇の改善でリターンが返ってくるのでそうやったほうがいい
一方で仕事なので選択権はない
どうせ従わないといけないのなら前向きに従ったほうがいい
みたいなややこしい言い方をする必要があります。
ルールだから従いなさいではなく
過去に会社でこういった出来事があって
こういった問題が発生した
それを処理していくために言葉として体系化した時にこういうルールが出来た
いわゆる再発防止策
こう考えるとルールに従ったほうが合理的だからルールに従うほうがいい
一方でルールに従うのは会社作りを義務として持つ社員の必要なことでもある
みたいな命令とメリットの両方の側面を伝えて理解をさせる必要があります。
単に命令するだけでは下手くそな上司になってしまいます。
そして単にお願いするだけでもだめ
命令をベースにと本人のメリットその情報の側面をしっかりと伝えることが必要です。
この話を悩んでいた上司にしてからは上司の指導の仕方はかなり変わり
うまくいきだしていると感じています。
ただししばらく経つと元に戻ってしまう
本人の余裕がなければ命令の比重が多くなって
部下のストレス値が上がります。
自分が見ている限りだと月初や月末などの負荷が高い時期にはやはり命令が多くなってしまうので
その辺は上司本人も注意を促しながら
自覚して成長してくれればいいなと思います。
その方が彼にとってもストレスが少ない日常が送れると思います。