これはもともと昨年、2023年11月27日に書いていた記事です。
当時は、解決策が見えていなかったので下書きのまま放置していましたが、
考えがまとまってきたのでいったん追記して完成させてみます。
過去最高の売上、利益だけど、、、
シナジーデザインの状況ですが
今はかなり最悪ですね。
いろいろなツケが回ってきている状態。
17期の決算は売上、利益ともに過去最高の数字でした。
ただ
1,目標には大きく未達
2,問題を処理しないまま売上を優先
3,ほとんどのチームで育成に失敗
4,低いレベルで基準が構築
等の問題が浮かび上がっている状態です。
1,目標には大きく未達
売上は2億円に到達しましたが、目標は3億円。
大幅な未達になっています。
新しいビジネスに挑戦することが3億円の条件でしたが、日々の業務に追われて新しいアクションをしっかりと起こすことが出来ていない状態が続いて、そのまま決算末を迎えた形ですね。
通常業務を行うことも当然に重要で、各メンバーがしっかりと取り組んでいますが、それは売上を維持するための動きであって、それで大幅に売り上げが伸びるわけではない。
維持することと売上を伸ばすことでは動き方が根本的に違う、
このあたりを改めて痛感した形となります。
2,問題を処理しないまま売上を優先
現在の問題はずばり、デキテルの解約数。
デキテルのような定額サービスの抱える構造的なジレンマとして
契約の母数が増えると一定の解約数でも、解約の数が大きくなる、というものがあります。
仮に継続率が90%のサービスで契約数が100件なら年間に10件の解約が発生しますが
同じ10%で契約数が1,000件なら年間に100件の解約数に膨れ上がります。
つまり定額サービスを運営する場合は最初の解約率のままではサービスを維持できなくて、サービスを改善しつつ、解約率を抑え込みながら、運営をしていく必要があります。
デキテルの場合は、サービスの改善のベクトルが
サービスの開始当初から考えると
少しずれていて
・デザインの力
・システムの力
で改善を図ろうとしていました。
デザインやシステムで改善できると自動化できるので成功すれば言うことが無いですが、
成功する可能性が非常に低くなっています。
結果として解約率の引き下げに失敗しました。
理由は
デザインやシステムの作成は
・一方通行であること
・一発勝負
・伝言ゲームが多数発生
・制作者のレベルの差
などで一定の成果を出すのが非常に難しいチャレンジなんですね。
さらに経験の浅いスタッフの独自判断で改善を行うように促したので
当然にサービスのインターフェースの統一性を毀損したり、
直感的に使えない但し書きなどが増えて
開発当初に理念として無言のまま共有できていた
デキテルらしさが無くなっていきました。
もちろん、本人たちは良いものを作ろうと考えてはいましたが会社自体が緩くなっていた、と考えています。
絶対に良いものを作る、
と考えていても良いものが作れるかどうかは時の運、みたいなところがあります。
良いものが作れたらいいな、
ではほぼ良いものは出来ません。
問題点をギリギリ下回る、みたいなものばかりが出来上がってきます。
だからどんどんクオリティが下がっていく感覚になるんですね。
たしかに機能はたくさん出来上がっていきます。
でも、機能が新しく出来ればできるほどサービスとしての力が損なわれていく、そんな感じです。
そのあたりを改善するために
昨年11月末くらいからは、代表者が自ら指揮を執ってシステム面の立て直しを図る体制に変えています。
作る意味を伝え、
作ってきたものに対しての答えは伝えずに
自分で考えさせて、
うまく出来れば誉める、
そう言ったことを繰り返しています。
結果として
サポートが充分でないお客様がログインしたときに
社内の65インチのモニターにお客様情報が表示される、などの対策を実施し、
また、サポートが必要なお客様を抽出しやすくするためのお客様の管理ツールのブラッシュアップを実施しています。
ただ、他の業務も継続して行いながらなので中途半端になっているのは否めませんが、
これまで対応してきたデザインチームの管理をマネージャーに戻したので時間は作れるのかな、と思います。
このタイミングでデキテルというサービスの質自体を底上げして
システム面からの満足度の向上、を実現していきます。
目標数値は、満足度96%
目標数値としては
満足度 96% ですね。
つまり
解約率4%。
1000件の契約なら
年間で50件を下回る解約。それが目標数値です。
これは満足度が90%前後まで下がった今ではかなり厳しい数値です。
満足度96%を実現するためにはシステム面からだけではだめで
電話やメールによる人力サポートも重要度を増してきます。
先ほど述べた、サポートの効率を上げるためのツールをブラッシュアップしたので
それを元に担当者が電話をかけていくルーティンを作成します。
今は自分が祝日や週末も出社しているので、
モニターにサポートが必要なお客様の情報が表示されたタイミングで
出来る限りお客さまへのサポートも実施しています。
やはりタイミングが重要で、ログインされた時に電話をすると、ほぼ、留守の状況がなくなり、非常に効率的にサポートが行えると実感しています。
このように工夫をして業務効率を上げていくことが必須ですが、このあたりを他のメンバーも出来るようになるにはまずは数値を設定して、その数値に責任が自然と持てるようになる企業文化が必要だと考えています。
その企業文化を作り上げるのが今の自分に課せられた責任かなと思います。
そして、
サポート担当者が電話をするにあたって必要なKPIは営業のマネージャーが提出してきたので、それらの数値を元に運営を開始してみます。
KPIつまり指標がかなり多くなっていたので、コンパクトにしていく必要がありますが、いったん多い状態でスタートしてみて、だんだんと切り捨てていく形にしてみます。
切り捨てる対象としては、電話でのサポートの回数、になってくるのかなと思いますが、
担当者ごとの
公開までの日数
や、
継続期数
などの指標も有効になってくるはずなので、行動ではなく結果として出てくる指標を突き止めたいと思います。
オペレーションとしては
自分が担当のお客様の情報がモニターに表示されれば
(その人の名前を音声で流して)
電話を掛けることを促す仕組みを作ろうかと思います。
今の問題は過去の対応が原因。それが今、発火しているだけ
例えばデキテルが潜在的に抱えているエラーや問題を自分たちがすべて把握しているわけではありません。
問題は既に存在しているのに気付いていない状態ですね。
それらがメンバーやお客様からの指摘の形で表面化して初めて問題に気付きます。
問題に気付く量が多ければ、
急にエラーが多くなった印象を持ちますが、実際にはそのエラーはもっと前から存在していたものになります。
エラーに気付けたことは良いことなんですが、
そのタイミングでは、何かが一気に悪くなった印象を受けます。
一番悪かったのは、そんな問題に気付きもせずに普通に過ごしていた時期なのに、ですね。
問題が表面化し、
対応出来る人の元にその情報が届けば解決に向けて動き出します。
今のデキテル、そしてシナジーデザインはその問題解決に向けて動き出したタイミングです。
2,の問題を処理しないまま売上を優先、
という部分は明確な継続率の目標と年間の数値の目標を設定しましたので、
その実現に邁進して参ります。
自分達は参入障壁が低く、競争が非常に激しいホームページ制作業界に身を置いています。
今まではデキテルの商品力でライバルの介入を阻止し、高い継続率を維持できていましたが、
少しでも気を抜くと、当然のようにライバルにお客様を奪われる厳しい業界です。
でも、
だからこそサービスの質が向上し、お客様は時代に合わせた良いサービスを受けられることになります。
デキテルの契約数は自分たちに利用料が振り込まれる権利、ではなく
1件1件必死にご提案させていただいて、信用して頂いたお客様を表したものです。
自分達が気を抜いた瞬間にひっくり返る、そういったサービスであることを理解した上で運営をして参ります。
そんな不安定な状態は嫌?
それなら
1,絶対にやめる判断をユーザー様がしないレベルまで効果を出す
2,他のサービスから圧倒的な差をつける
3,サポートで満足して頂く
この3つを徹底的にする必要があります。
うん。頑張りましょう。
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