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2021年8月8日

遅延を強要する理由

特にクリエイターが入社すると必ず遅延が発生します。
本人が出してくる時間を承認しないと言う事は遅延を強要していることになります。

こんな時間でできるわけないじゃん。
わざと難しい時間を伝えて怒ってるだけやろ。
みたいな感情が出てくるのも自然だと思います。

でも、最初のうちは遅延を強要せざるを得ない。
その理由について書いてみたいと思います。

まず給料の設定ですが
何もできない未経験の人が入社した時と
1人で全ての業務が行える一人前
つまり、
プロになってマネジメントをしてまで出来るスキルアップをした人との給料の差は2倍ほどです。

一方で、
未経験の人つまり素人と
プロのアウトプットの差は
10倍ほどの差があります。

未経験の人が仕事を行う場合
ノウハウやスキルがないので
プロの人が10時間でできる仕事が100時間ほどかかってしまうんですね。

スキルを身に付けながら業務を行うので、当然その位の差が出てくるわけです。

ただ、
お客様から仕事の相談を受けた場合
業界の標準の時間にあわせて、
つまりプロの時間工賃で見積もり額を計算します。
お客様に請求するのは基本的にプロの業務効率や時間での請求になります。

それが素人の人の時間見積もりで見積もりをすると
プロの人の時間工賃× 0.5倍× 10
つまり5倍の見積もりを提出することになります。
そうすると仕事は取れません。

大事なのでもう一度言います。

プロの人の時間工賃× 0.5倍× 10倍
つまり5倍の見積もり

0.5倍というのは給料が半分と言う意味です。

なので未経験の人に仕事をさせると
会社は5倍のコストを払うことになるわけですね。

5倍です。
5倍!

そうするとコストが高くなって会社は存続できません。

でも育成をする必要があるので
会社は未経験の人に仕事をさせます。

その時の係数としては
大体プロの時間の
3倍位を設定するわけです。

それでも会社は赤字です。

残りの部分の2割を本人に負担をさせるんですね。

それが遅延になってきます。

つまり最初から遅延するのが分かっていて仕事を渡すことになります。

そうしないと未経験の人は未経験の自分の基準で仕事をします。
そうなってくると赤字状態が続いてしまいます。

だって自分のペースで仕事ができる方がストレスが少ないので
わざわざ自分のスキルの場合
つまり半分位の見積もりの高さですもんね。

だから自分のペースでやっても成長なんてしません。

成長しなければ
ずっと大きな赤字状態が続くので
会社はその人を解雇せざるをえません。
会社も仕事をとればとるほど赤字になるので存続できません。

なのでプロの仕事にできるだけ近づけるために
未経験者の現在の能力よりも上の基準
での時間で仕事を完了することを求めるわけです。

本人からしたら
現在の自分よりも1.5倍から2倍位のスピードを求められる。
自分が思う半分の時間で仕事を完了させることを強要される。

本人からすると
むちゃぶり
遅れる時間を設定している
ひどい会社だ
となるわけです。

でも会社からすればプロに任せる3倍のコストを払ってることになるので
会社は本人より大きな痛みを負っているわけです。

むしろ会社の痛みの方が大きい
でもその辺を理解していないと
この会社はろくでもない会社となるわけですね。

ここが未経験採用育成の難しいところです。

本人も大きなストレスを感じていますが
会社からも
実は大きなコストを支払っているわけです。

これに対応するためには
業務を素人でも出来るようにレベルの低いものにパッケージ化するか

素人の人にプロとしての仕事ができるように成長を促すか
のどちらかしかないわけです。

でも仕事のパッケージ化ができる業務を限られていますし
そこには当然ライバルの会社が存在しています。

そして、その会社は目のにじむ努力をしてコストダウンを行っています。

そして他の会社が入って来れないように参入障壁を築いています。

なので簡単には入れない。

さらに簡単な仕事なのでコストを低く抑えるようにします。
なぜならパッケージ化するのに大きなコストがかかるからですね。

なので仕事をする人たちの給料は上がらない。

実務経験があっても全くスキルを身につけていないと感じる人がいますが
その人たちはこういった会社で仕事を覚えてしまったケースも見受けられます。

そうなってくると、ある程度年数が経ってからプロの基準を覚え直すことになるので、より心理的なハードルが高くなります。
そうなると、ずっとスキルが上がらないまま歳だけ重ねていくことになるんですね。

多少のベースアップをしますが
給料も上がらないまま30代40代になってしまう可能性もあるわけです。

未経験者はこんなにも難しいチャレンジなんですね。

そのチャレンジに成功するためには
スキルとノウハウをプロのレベルにできるだけ早く近づける必要があります。
少なくとも
会社がコスト負担できる期間内にプロのレベルまで達しないと
その人を雇用し続けることができないわけですね。

ノウハウやスキルを身に付けるためには
やはり本人が自分で努力するしかない。

会社は最初からプロのスピードなんて求めていません。
ちゃんとコストを負担する覚悟はあります。

でもそれにも限界があります。

なので
入社するまでにプロの2倍から3倍位のコストで済むように
つまりプロの半分から3分の1くらいのスピードでは出来るようになっておく必要があります。

それをするのが専門学校だったり
大学なわけですね。

そこで数年の時間と1,000,000円以上のコストを払ってスキルを身に付ける必要があります。

でも、大学や専門学校で学ばずに入社してきた人は
やはり入社してからその分のコストを自分で支払う必要があります。

それが覚悟とかやる気と言う言葉で表現されるわけです。

でもその覚悟と言うのは相当なものが求められます。

生半可な覚悟ができない。

なので、応募してきた人の中でも採用できるのは30人から50人
下手すると100人に1人の割合になります。

今のメンバーや内定を出した人はその覚悟を持ってる人と判断した人です。
そしてポテンシャルもある
成長を期待できる人のみを採用しています。

とにかく
未経験採用は
本人にとっても
会社にとっても
痛みを伴う
難易度の非常に高いチャレンジになるわけですね。

だから失敗も多くなる。

多くの場合この会社はダメだ
この会社は嫌いだ
と言う感情を持ったまま退職

と言う結論になってしまう。

入社してプロのレベルに達するまでは
自分の実力の倍ほどのスピードが求められるので
多くの場合上はタスクに失敗します。

そして失敗したときには大きなストレスが発生します。

何度も同じ失敗を繰り返したりもします。

上司から怒られたりもします。

本人の目線から見たら
会社を嫌いになるのも仕方ないかもしれません。

だからクリエイターで途中入社した人は
最初の会社を憎んで
1年とか2年で離職してしまうことが多いわけですね。
プロとしてのスキルを身に付けた後であれば
未経験時のストレスがかからないので
次に転職したところでは同じような人ですら分かりません。
でも実は同じ会社に残っていても入社時のストレスはかからないわけです。

でも、本人の失敗の記憶や
上司から怒られた時の上司の顔なんか浮かんで、
または上司が発した言葉が残ってしまって
その会社に入れなくなるわけです。
それも仕方ないかもしれない。
そのストレスの給料は決まっているので
ストレスの領域超えてしまうのも
当然分かります。

でもそれはその会社が悪いわけじゃない。
本人が悪いわけでもない。
でもそういうもんなんです。
会社は3倍のコスト負担をして、本人は倍のスピードが求められ負担を強いられます。

どちらが悪いわけでもない
両方ともしっかりとコストを払っているわけです。

だから
未経験の人が辞めても
会社は大きな精神的なダメージを負います。
当然ですよね。
赤字を覚悟して育成をしてるのに
最後に恨まれて嫌われて同じ業界の、つまりライバルの会社に帰るわけですから。

こんな悲しい事は無い
できるだけ情報共有してそれぞれの立場やリスクやコストを説明するようにしています。

今もシナジーデザインでは1年未満のメンバーが遅れます。
彼らは遅延や納期を設定に苦しんでいます。
そして遅延が発生すると会社としてはそれを指摘せざるを得ない。
なぜなら普通にしているとこほど倍のコストがかかってしまう。
つまり会社として存続できず、結果的にその人たちの給料も払えなくなってしまうからですね。

この辺を理解することで
彼ら、彼女らのストレスが少しでも減ればいいなと思います。

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