旧題:地雷のようにルールがたくさんある理由
シナジーデザインに入社した皆さんが驚かれるのは、
ルールがたくさんあることです。
そして
ルールを破ると指摘されます。
それが続くと、
ルールがだんだん
地雷
のように感じてきて、
こっちに行っても地雷がある、
あっちに行っても地雷がある、
みたいな精神状態になってしまいます。
そうなると
ルール恐怖症では無いですが、
ルールが非常にわずらわしく感じてしまうようになります。
その状態に耐えきれず、
ルールを勝手に破って
マイルールを作ってしまうようになっていきます。
そうなると、
指摘がさらに入り、
よりルールに対しての嫌悪感が大きくなっていて、
さらにルールが守れなくなる悪循環に入っていきます。
こうなると
立て直すのに時間がかかります。
これを防ぐにはどうすればいいでしょうか?
そのためには
まずは
なぜルールが必要なのかを理解し、
さらに、
小さな会社にはルールが多い理由
を把握する必要があります。
なぜ会社にはルールが必要なのか?
会社も、
学生時代の仲良しグループと一緒で
”人の集団”です。
仲良しグループには仲良しグループのルールがあって、
無意識にそのルールにメンバーが従うことになっています。
例えば
グループに独特の挨拶の言葉があったり、
カラオケでの合いの手のルールが決まっていたり、
LINEが来たらどのぐらいのタイミングで返すのか
など細かくルールが決まっていたりします。
そのルールに従うからこそ
心地よくメンバーがグループに属することができるんですね。
ある意味で
ルールが集団を維持している
と言い換えることもできるんですね。
ただし
仲良しグループのルールは明文化されていません。
状況などによって、どんどんどんどん変わっていったりもします。
自分たちが心地よくいることが
仲良しグループの目的なので、
心地よくなければ
マイルールをどんどん作れるわけです。
それに対して、
同じ学生時代でも
学校の校則等は明文化されています。
学校の目的は
教育と育成ですから、
心地よくあることだけが優先されるものではありません。
ですので、
嫌なルールでも守らせる必要
があります。
明文化していないと
勝手にどんどんルールが変わっていってしまうので、
校則はしっかり明文化されています。
マイルールが出来るのを防いでいるわけです。
校則をそれぞれの学生が作れるのであれば学校は機能しません。
(校則はたしかに訳の分からないものがありましたが笑)
会社にルールが必要な理由
会社にもルールが必要です。
理由を説明します。
シナジーデザインでは仕事の定義を
「誰かのできないことやストレスを、お金をもらって代行する行為」
としています。
誰かのストレスや、やりたくてもできないこと
を代行するわけですから、
そこにストレスが存在します。
ルールが明文化されていないと
ストレスから逃げるようにできている我々人間は
勝手にルールを変えて
どんどん仕事のクオリティーを落としてしまいます。
そうなるとお金が稼げなくなり、
会社は存続できません。
それが会社には明確なルールが必要な一つの理由です。
なぜ小さな会社はルールが多いのか?
IT業界で小さな会社
はとても自由な雰囲気に見えるようです。
特に
クリエイターは
あまりスーツを着る機会がありませんし、
比較的年齢が若い人も多い。
ですので
集団写真を撮ると
とても自由に仕事をしているように見えるんですね。
また
新しい業界であれば、
自分たちでやりたいことやミッションを決めれますので、
自由に働いているように見えるんだと思います。
でも、
それとルールが存在しないこととは
全く別のものです。
IT業界にもルールが存在します。
プログラマーであれば資料作成から公開に至るまで
様々なルールが存在しています。
それを守らなければ
集団でモノづくりができないので細かく定められています。
マーケティングチームでも
お客様に対しての言葉遣いや対応、
そして電話を返すタイミングまで
細かく定められているのが普通です。
ただし
ある程度の大きな会社になると
逆にルールが明文化されていないこともあります。
また
経験の豊富なメンバー同士が集まって創業した会社でも
明文化されていないことも多くあります。
何故でしょうか。
その正体は
企業文化の完成度
です。
当社では
文化とは無意識の行動を制御する見えない力
と定義していますが、
企業文化が完成していれば
無意識に人の行動を制御する力が働きます。
いわゆる、
”空気を読む”
や
”職場の空気”
みたいな言葉で表現されるものです。
企業文化がしっかりと作られていれば、
明文化しなくてもルールを守らせる力が働きます。
大事なことなんでもう一回言いますね。
企業文化がしっかりと作られていれば、
明文化しなくてもルールを守らせる力が働きます。
企業が大きくなればなるほど
企業文化は強力になっていきますので、
明文化する必要がなくなっていきます。
明文化しなくても
空気を読む状態
を維持すればそれで機能するようになります。
(特に日本では)
でも、
未経験の人が多く集まった
小さな会社では
企業文化が出来上がっていない状態になります。
あったとしても、非常に弱い。
そんな弱い企業文化なら
その人の古い脳から出てくる
「ストレスから逃げたい」
と言う欲求に負けてしまいます。
そうすると
どんどんマイルールが作られて、
企業文化が
「しんどい事はしなくていい」
「楽な方に逃げていい」
という方向に変わっていってしまいます。
それを防ぐためには、
”ルールを明文化して書き記す”
ことが必要になってきます。
それが小さい会社にルールが多くなる理由です。
そして
正しくルールが運用され、
それが当たり前になって、
企業文化になるまで続けなければいけません。
でも、それもずっとではありません。
一旦企業文化ができてしまえば、
無意識に正しいことができるようになるので
ルールの縛りを弱めることができますが、
企業文化が出来上がるまでは
しっかりと明文化して維持していく必要
があると思います。
少なくとも
今のシナジーデザインでは
それがベストな方法だと思っています。
企業文化だけでなく、チーム文化も
チームの人数も関係しています。
会社の人数は10数名になってきたので、
企業文化自体は出来上がってきていますが、
各チームの人数は3人や4人
といったところです。
そうすると
まだまだ新しく入社した人の方が多数となり、
企業文化が負けてしまう状況です。
それを防ぐためには
新しく入ったメンバーがルールをしっかりと守り、
企業文化として仕上げる必要があります。
おそらく
各チームが5人になる状態になれば、
ある程度のチーム内文化が固まっていきますので、
そこまでは細かくルールを決め、明文化して
企業文化として作り上げられるまでやりきる必要がある
と考えています。
まとめ
まとめると、
小さな会社にルールがたくさんある理由は
企業文化が出来上がっていないため、
各自のマイルールを防ぐためには、明文化するしかない
ということになります。
この仕組みを理解すれば、
なぜルールがあるのかを
自分の中に落とし込むことが
以前よりはやりやすくなるはずです。
しっかり落とし込んで
ストレスがない状態を維持しましょう。
そして
このルールがおかしいという箇所があれば、
勝手にマイルールを適用させるのではなく、
しっかりとそれを指摘して
会社全体のルールをより良い方向性に変えていきたいと思います。
今は小姑のように
口うるさく言っていて
自分でもあまり喜ばしい状態では無いんですが、
しっかりと文化を作って
みんなが生き生きと働きやすい環境にしていきたいと思います。
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