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2019年2月5日

会社とはホモ・サピエンスの群れ

人とは?

いきなり壮大な見出しですね笑。

でも僕は人が、
幸せに生きていくための近道が
自分たちがホモサピエンスという「動物」である
と諦めることだと思っています。

僕たちは子供のころから「人間」として正しくありなさい、と教育されてきました。

「人」は「動物」とは違う
だから欲望をおさえて意志の力で人間らしくふるまいなさい、
相手に愛をもって接するのが人間だ、
人間は素晴らしい、と。

でも、僕は「人間」というものに過度に期待することが
皆を苦しめ一つの原因になっているのではないかな、と考えています。

我々は、「人間」である前に、ホモサピエンスという動物です。

人間として考えて動くよりも先に、動物として体が勝手に動いてしまいます。

しい時は勝手に笑顔になり、
っている時は声が大きくなり
しい時は、自然に涙がこぼれ、
しい時は、なぜか動きが軽やかになります。

これらの喜怒哀楽は考えてではなく、体が勝手に反応します。

僕が言いたいのは人間が、魚とか昆虫とかと同じ、というのではなく
頭で考えるよりも先にホモサピエンスとして、動物としての反応をしちゃう生き物だということです。

僕ら人間は知性によって高度な現代の生活を営んでいますが、
僕らをあやつる脳は20万年前に完成したと言われています。

20万年前と言えば旧石器時代です。
意思の力ではなく、石のヤリを持っていた時代です。

その石ヤリの環境に最適化されて、僕らの脳は出来上がりました
脳科学者に言わせるとそこから僕らの脳は基本的に変わっていないらしいんです。

10年前のスマホでも時代遅れなのに、脳は20万年前のままなんです。
僕らはそんな時代遅れの脳で現代生活を営んでいるわけです。
僕らに搭載されている石器時代の脳が現代の環境に適応できずに、変な反応をしちゃうことが多々あるんですね。

例えば、道を歩いていて前から、筋肉隆々で身長190センチのいかつい若い人が、ズンズン歩いて来きたら、すれ違う時になぜか緊張します。
この現代社会で相手がいきなり襲ってくることは、まぁほとんどありませんよね。ってか、ない。

でも僕らの体は身構えるわけです。
犬が散歩中に、他の犬とすれ違う時に怖がったり、緊張したり、吠えたりするのと近い反応を体が勝手にしちゃうんですね。

それは旧石器時代には、見ず知らずの若いオスとすれ違う時には戦いが始まる可能性が高かったからではないでしょうか。
そして相手の体がデカかったら簡単にシバかれる。場合によっては殺される。
そんな危険を感じて、僕らの体は勝手に緊張してしまうんじゃないか、というのが僕の仮説です。
そうじゃなければ、人とすれ違うだけで、そんなに緊張するのはおかしい、と考えています。

これなんかは、体が旧石器時代の反応をしてしまっている例なのかな、と思います。

他にも美人に声をかける時には緊張する、という男性も多い。
緊張というと生ぬるいかも。恐怖に似た感情が出てきます。知らんけど。

これは僕らの脳が出来上がった旧石器時代には、魅力ある女性には、すでに強いオスのパートナーがいる可能性が高く、そんな女性に声を掛けようものなら、強いオスが横から出てきて「お前、俺の女になにしとんねん、フガフガ!」と言って、こん棒かなんかでシバかれる可能性が高かった、ということの表れではないでしょうか?知らんけど。

朝に仕事に行きたくないのも、説明できます。
狩猟時代の人の仕事は獲物を狩りに行くことでした。
でも狩りには危険が付きまといます。
長生きするためには出来るだけ危険なことは少なくしたほうがいい。

だからお腹いっぱいの時には狩りじゃなくて、ほら穴で寝るように体ができていなんじゃないでしょうか。

だから仕事に行かない人が生まれる。

餓死なんてほぼしない現代社会はだいたい、お腹いっぱいの状態です。そんな状態の時に仕事に行きたくない、となるのは旧石器時代に作られた脳の反応としてはごく普通のことだと思います。

と、まぁ少し実例は少ないですが、

僕らは人間である以前
旧石器時代に作られた
時代遅れの脳にあやつられる
ただのホモサピエンスという動物

というのが僕の考えです。

だから仕事に行かずに家で寝ておきたい、と言いう考えが浮かびます。
だから美人に声をかけるのを怖がります。
だからヤンキーとすれ違う時に緊張します。あいつらは動物です。

僕が言いたいのは
動物だから何をしても良い、ではなくて、
頭に浮かぶのは脳が勝手に反応するものだからしょうがない、と言うことです。

頭の中で、仕事に行かずに家で寝ておきたいという考えが浮かんだとして、その時に自分はダメな人間だ、と自分を責めるのではなく、ホモサピエンスという動物としての正常な反応だ、とサラッと受け流すくらいでちょうどいい、と考えています。

石器時代に作られた時代遅れの脳なもんで、現代社会では不要な感情も僕ら人間には残っています。

それが、仲間はずれは嫌だ!という感情です。

僕らは
仲間外れにされると強烈なストレスが発生します。
誰かとつながっていたい、と望みます。

その感情は実は不要なのかな、と思います。
旧石器時代の遺産なのかな、とも思います。

ちょっとそれについて説明してみたいと思います。

われわれ人類はアフリカで誕生したと言われていますが、
もともと、僕らホモサピエンスはアフリカのサバンナのとても弱い存在だったと言われています。

足の速さでは猛獣に負け、
キバなどの武器を持っているわけでもなく、
すぐにケガをする。

そんな弱っちい、ご先祖様が生き残るために取った方法が
群れを作る
という生き残り戦略なんですね。

ご先祖様は単独で行動をするのではなく、
群れを作ることで猛獣から身を守るという方法を選択しました。

群れからはぐれると猛獣などに狙われて命を落とすことにつながりました。

そこから
群れから外れること ≒ 死
という図式が脳の中に出来上がってしまいました。

なので、
群れから離れる、
つまり仲間外れにされることや
群れからはぐれた孤独状態に
僕らの脳は極度のストレスを感じるように出来上がっているという仮説です。

現代に生きる自分たちは
群れから外れることは、別に死には直結しないですが、
仲間外れ ≒ 死ぬほどのストレス
を感じてしまいます。

これは旧石器時代に作られた脳のバグと言えると思います。

そんなアップデートされていない脳で生きているのが僕ら人間です。
悲しいかな、スマホのように電源を指しておけば勝手に夜中にアップデートされるわけでもない。

アップデートされていない脳で明日も明後日も生きていかないといけない悲しい存在なんですね。

これが人間である前に、動物である、と考えるようになった理屈です。

 

会社とは?

貝塚や遺跡などからもわかる通り
原始時代のご先祖様は群れを作りました。

安全を確保し、生活する糧を手に入れ、
将来によりよい生活を手に入れるためには群れを作っていたと考えらえます。

そして現代のホモサピエンスもやはり群れを作ります。
友達のグループや、
家族もそうですね。
国も群れの一種です。

会社もそんな群れの一つの形です。

大人になってからの人生の多くの時間を過ごす影響力の強い群れです。

会社とは何か?
という問いにはいろいろな回答の仕方がありますが、
ホモサピエンスの群れの一つの形
と考えると会社の一つの側面が見えてきます。

それは原始時代の群れと同じように
所属している人の生存確率を上げ、
群れに所属している人に、
精神的な安定を与え、
報酬を与え、生活をする基盤を提供します。

雇われずに生きていく、
みたいな流れが世の中にありますが、
ホモサピエンスという動物は
もともと群れを作る本能を持っている動物、

だとすれば孤独はその本能に反します。

脳の仕組みを考えれば独立して一人きりで仕事をするよりも、
安心できる群れで仲間とともに生きていくことが自然なのではないでしょうか。

自分も独立してから一人で仕事をしていた時期もありましたが、
仲間とともに生きている今の会社で仕事をするほうが幸せを感じます。

ホモサピエンスは所属する群れを求めていて、
現代では会社がその役割を担っている。

旧石器時代にどの群れに属するかで、
その後の栄養状態や生存確率が変わったように
現代でもどの会社に属するかでその人の人生が変わります。

旧石器時代を見てきたわけではありませんが、
脳の構造が同じであるならば、
旧石器時代のホモサピエンスの群れ
現代の会社には同じような役割があったのではないかな、と推測しています。

会社作りで最も重要なのは会話

会社がホモ・サピエンスの群れである以上、求められるのは、お互いが敵ではなく、仲間である、という意思を表示し続けること。
あなたは群れの一員ですよー、受け入れられていますよー、と安心感を与えること。

ニホンザルでは毛繕い(けつくろい)といったグルーミングをすることでコミュニケーションを取っていますが、ホモ・サピエンスには毛があまりありません。
そこで我々が相手に敵ではなく、味方である、と伝える手段は会話が大きな役割を占めています。

天気の話や、昨日の晩ご飯の話、そんなどうでもいい会話は時間の無駄だと思っていた時期もありましたが、我々ホモ・サピエンスが群れを作るうえでは欠かせないグルーミング的な行動で、

会話の内容が重要ではなく、会話があること、そのこと自体が群れを維持するうえで欠かせない行動だと気づきました

グルーミングの役割をする会話がなければ、
その群れのメンバーはお互いに
敵ではない、味方だよ、
というメッセージを送り合うことが出来ないので、群れは殺伐とした雰囲気になってしまいます。

なので、会社員は
会社は味方が集まっている、
ということをお互いに示すために
所属するメンバー同士で何気ない会話が出来る必要があるんですね。

会話は必要な時に実施する責任があるもの

なので結論から言うと、
会社のメンバーにとっての会話は

会話は
自分がしたいときにするもの
ではなく
必要な時に実施する責任があるもの

と言えます。

特に、群れの中心メンバーや古参メンバーは新しいメンバーに意識して話しかけて、
我々は敵ではなく、味方だよ
あなたを味方として迎え入れますよ
という意思表示をして新しいメンバーを迎え入れる責任があります。

新しいメンバーは
会社の未来そのもの
メンバーが育ち強くなれば、その中心メンバーはもちろん、全員がそのリターンを受け取れます。

自分自身のために、
新しいメンバーに話しかける、ということがとても重要なんですね。

出来ればする、ではなく、群れに所属している人の責任だと考えています。

少し話がずれた感もありますが、
我々は人間で素晴らしい存在だ!

という前提ではなく、

時代遅れの脳を搭載して、その脳に大部分の行動をあやつられる悲しい動物、とある意味で諦めることが幸せになるために必要なことだと感じています。

その動物的な本能が群れを作ることを望み、

会社は現代の群れの一つの形

群れを維持するにはコミュニケーションが必要、

ということを伝えたかった記事になります。

 

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