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2022年11月11日

なぜ話は伝わらないのか?理解できないのか?

伝わらない話し方には共通していることがあります。

それは

頭の中でビジュアルを描いていない
ことです。

 

逆に伝わる話し方は

まず、自分の
頭の中でビジュアルを浮かべて↓

それを言葉にする。↓

その言葉が相手の耳に届いて、↓

相手の頭に自分の頭の中にあるビジュアルが描かれる↓

それで初めて頭の中にある情報を相手に伝えられたことになります。

伝わるコミュニケーションは

1,自分の頭の中にあるビジュアル

2,言葉
に変換して

3,相手の耳に届いて

4,ビジュアルに変換される

この4段階になっている、
そのことを理解することが重要です。

会話をするとき、
話し手であるAさんの頭の中に
いきなり文章が浮かぶことは普通はありません。
頭の中では、まずビジュアルが浮かびます

当然、ビジュアルをそのまま相手の脳に転送することは出来ないので、言語に変換する必要があります。
言語化ですね。

言語化するときに必要になってくるのが、
ボキャブラリー、つまり語彙力です。

頭の中のイメージを適切に言語に直す、その能力が必要になります。

それが相手の耳に言語として伝わります。

耳に伝わった言葉を理解できれば、頭の中にビジュアルが浮かびます。
そこまでになって初めて話が伝わった、という状態と言えます。

この時に重要なのは
1番最初に自分の頭の中にビジュアルがないとうまく伝わらない、ということです。

文字だけでは、自分の言葉に言霊(ことだま)が乗らずに相手にビジュアル化してもらうまで至らないんですね。

そりゃ、自分の頭にはビジュアルが無いのに相手に想像してください、
っていうのは無理がありますね。

まずは自分の頭の中にちゃんとビジュアルを描くことです。
それを言葉に乗せて伝える。

相手の耳に届く。
それを相手が頭の中でビジュアルに変換する、
そこまでいかないと伝わりません。

微妙に違うビジュアルが描かれる問題

しかも、問題なのは
伝わったつもりでも相手の頭の中に
全然違うものが浮かんでしまっている
そんなことが往々にしてあることです。

自分が虫食いリンゴのイラストを思い浮かべていても
相手の頭の中にはリアルな虫食いじゃないリンゴが浮かんでいることは往々にしてあります。

この時に、
伝わった?
と相手に聞いたら
「はい!ばっちりです!」
と言います。

でも実際にはちゃんと伝わっていません。

頭に絵が浮かんでいれば、
それが同じであっても無くても、
伝えるAさんは伝わった、
話を聞いたBさんは理解できた、
と感じてしまう
んですね。

だから、
頭に浮かんでいる絵を確認しながら話をする必要があります。

どんどんずれてしまいます。

自分は、相手に描いて欲しい可愛いイラストの絵を浮かべているのに
相手の頭の中にはリアルなカメムシが浮かんでいることも往々にしてあります↓

そのまま話を続けると、
最後に、
Aさんが
「で、このイラストを作って欲しいんだけど、お願いできる?」
と聞くと
Bさんが
「え!?イラストの話だったの?」

みたいな振出しに戻る感じになります。

そういったことが日本のあちこちで起きているわけですね。

 

部下の「はい。聞いています」は音として聞こえていますの意味

言葉だけでしか伝わっていないと、
聞いてはいるけど理解していない、という状態になります。

話していることが相手に伝わっていないのは
4段階目の「相手の頭の中でビジュアル化する」
まで届いていない状態ですね。

図にするとこれですね。

言葉が伝わるだけでは
単に聞こえている、という状態で
理解している状態ではありません。

餃子

と文字があってもピンときません。

それよりも

とビジュアルまで頭で浮かべば具体的に理解して、頭に残ります。

文字のままでは残らないし、理解できない
ビジュアル化して初めて理解したと言えます。

話を聞くのが下手な人

話を聞くのが下手な人は、
そもそもビジュアル化が出来ていない、

文字を耳で聞きながら別のビジュアルを浮かべて
いる人が多い。

別のビジュアルが浮かぶということはある意味で夢想しているわけですね。
しかもそれがクセになっている人が多い。

自分が理解できない単語が出てくると夢想がスタートします。
そして誰かに声を掛けられるまで現実世界に戻ってこれない。

相手の言葉を理解してビジュアル化するトレーニングが出来ていないので、どんどん話に付いていけなくなる
そして空想グセはひどくなる。

ちょうど、算数の授業についていけなくなって、
落ちこぼれ始めた小学校5年生の子が、
窓際の後ろから3番目の自分の席から、
校庭の運動会の組体操の練習風景をぼんやり眺めている、そんな状況になります。

こういった子たちは
同学年や上級生と話しても話についていけないので、
年下の子と遊ぶことが多い。
自分よりレベルが低い、と思われる子と話して、自分が余裕で理解できる話だけを聞く傾向が強い。
そんな環境に慣れていれば、上級生や先生の話についていけなくなる、それは当然の構図です。

そして、
ビジネスの話は
小学校の算数より複雑で難しい

だから、必死に頭の中でビジュアル化をし続けないと話についていけない。
そうでないと確実に置いていかれます。

頭の中で作るビジュアルはだいたい10秒に1枚くらいは必要です。
1分間で10枚くらい

けっこうな枚数です。

先ほどの
虫食いのリンゴのイラスト

みたいなビジュアルを頭に1分間で10枚以上は描き続けながら話を聞かないと話についていけない。
かなりエネルギーを消費します。

本当にそんなにビジュアル化が必要?
と思われると思います。

でも結構必要なんですよね。

実は、
この記事のここまでで使ったビジュアルが11枚です。

どうですか?
ビジュアル化していたところは理解が簡単ではなかったですか?
スッと頭に入ってこなかったですか?

頭に入る、とは頭に絵が浮かぶということです。

ここまでの文章を読むのにかかったのが3分ほどだとすれば、
11枚の絵でも全然足りていない。
不足分は皆さんが頭に絵をかいて理解されたことだと思います。

でも、
普通の話では上司はこんなにも絵を用意してくれません
お客様はなおさらです。

だから自分の頭で絵を描く
トレーニングをして行く必要があります

 

上司は話が長い?

 

上司は話が長い
よく言われる言葉です。

でもそれは上司の話の上手い下手の問題だけ
ではなく、
部下のレベルが低くて、頭の中でビジュアルが浮かんでいない
その時間が長い、と言うことです。

簡単に言うと
頭に?が付いたまま話が続いていることが多い。

先ほども言いましたが
上司の話を理解するには1分間に10枚くらいの脳内ビジュアルが必要です。

ちなみに
テレビの動画は1秒間に30コマ
1分間では1800枚もの画像で構成されているわけですね。

部下が上司と話をするのに
1分間に10枚のビジュアルが必要なら、
10分の話では100枚ものビジュアルを頭に浮かべながら聞く必要があります。

100枚です、100枚。
想像できますか?
100枚のイラストが積み上げられた机を。

10分くらい上司の話を理解するにはそのくらいの膨大なビジュアル化が必要なんです。

1分間で10枚以上の絵を頭の中で描くのは
とんでもないエネルギーが必要になります。
なのでたいていの部下は諦めます

簡単に言うと途中から話を聞いていない
上司の語彙力うんぬんではなく、ビジュアル化する体力が部下の脳には無いんですね。
だから話を聞けるようになるには、鍛えないといけない。
それをしないと
上司の話もお客様の話も聞けない人になっていきます。

事実、最近のシナジーデザインのクレームはこのあたりに問題の根源があります。

お客様の言葉をビジュアル化していない、または
自分の頭の中にあるビジュアルをお客様に正確に伝えることを諦めている

そのあたりに今の会社の問題の根源があると思っています。
だからこそ、このタイミングで朝4時台に会社に来て11月だというのに電気ひざ掛けを使わないといけないくらい凍える薄暗い事務所でこの文章を書いています。

このタイミングでビジュアルを頭に描くコミュニケーションの重要さを伝えられたら、と思っています。

電話営業ではビジュアルを見せられない

可能ならば会話のたびに
毎回ビジュアル資料を用意したほうが伝わるのですが、
普通の会話ではすべての話題に資料を用意なんてしません。

また、当然ですが
電話営業ではビジュアルを見せることはできません

だから電話の向こうの相手の頭の中でビジュアルを描いてもらうしかありません。
いかに相手の頭の中にビジュアルを描きやすい言葉を使うか、それが電話を使う営業マンの腕とも言えます。

うまくいかない営業マンは
自分の頭の中に文字しかないことが多い。

文字しかなくて、それを聞き手に言葉で伝えて、
言葉が聞こえているだけ。

頭の中にある文字を読んでいるだけなので言霊(ことだま)も入らない
だから伝わらない。

まず、自分の頭の中でビジュアル化まで出来ていないので
当然、相手の頭の中にビジュアルは生まれません。
結果、相手は話を聞き流している状態になります。

話をうまく聞く方法

話す側の話を中心にしましたが、
話を聞く時の話もおさらいします。

聞くときもビジュアル化が重要です。

そしてビジュアル化しながら
相手の話のスピードについていく必要があります。

先ほども言いましたが
最低でも
10秒に1枚くらいビジュアル化するくらいのイメージです。

話を聞く時に
ビジュアル化せずに
文字でしか聞いていないと
理解できない念仏を聞いている感じになって
だんだん眠たくなります

理解するには
連続してビジュアル化し続ける必要があります。

相手の頭の中にあるビジュアル、
それを自分の頭の中で再現する、
つまり、相手の頭の中と自分の頭の中を同期する、
その段階まで至って初めて相手の話を理解したことになります。

相手の目を見て話を真剣に聞く、
とか
ちゃんとリアクションする、
とかは単なる表面上のテクニックです。

そんなものに意味はありません。
見抜かれます。

重要なのは、
エネルギーをかけて
相手の話を頭の中でビジュアル化し続けること、
それが出来れば勝手に
真剣に目を見て話を聞けて、自分の表情は動き、適切に相づちが出来ます

最悪なのは
頭の中で、別のことを考えながら話を聞くことです。

特に会議の場合、
自分が当てられた時になんて言うか、
なんて言えば指摘されないか

を考えながら話を聞くこと、これが最悪です。

この最悪なことが、シナジーデザインでまかり通っています。

話を避ける
ことしか考えていない。

最悪です。
そんな文化が出来つつある。
文化とは無意識の行動を制御する見えない力、です。

そんな見えない力、が会社に巣くっています。
こうなるとどれだけ話しても刺さらない、時間の無駄になります。

結果、上司が部下に何時間もMTGしても改善されない。
無駄です。

この状態を避けるために、
この記事で書いたことをメンバーに口頭で伝えます。

先に伝えたマーケティングチームでは劇的な改善が見られたので、その再現を狙います。
急遽の開催で、聞く人数も多くなり、割ける時間も限られるのでどこまで伝わるか未知数ですが頑張ります。

 

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