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2019年12月28日

スキルアップを目標にしないこと、が実は成長の早道

未経験の24歳プログラマーが入社して1ヶ月たちました。

彼は

1、業界をかえて
2、職種を変えて
3、会社を変えて

さらに

プライベートでも1人暮らしを始めた
ので
4、住所を変えて
5、生活形態を変えた

といった5つの変化を同時に体験している最中です。

それだけ大きな変化に対応するのは難易度が高いですよね。
しかも彼はまだ20代半ば、

だから、
彼の仕事では、思ったようには うまくいっていないことが多いんですが、
それも当然ですよね。

そこで、
彼が格闘中の問題を
先日のランチミーティングで
サポートしました。

その内容を書いてみます。

問題の設定の仕方が重要

彼はプロのプログラマーになりたいと思ってIT業界に転職しました。

これはよくあることなんですが、

プロのプログラマーになる = プログラムを書く能力のスキルアップ

と思っています。

なので最速でスキルアップするを目標にしています。

でも、実はそれは間違った目標で、それが彼を苦しめています。

今の彼の口ぐせは
「スキルアップをしないと」

これだと
おそらく3ヶ月後も必ず同じこと言っています。

なぜなら
スキルは急には上がらない
からです。

今までの
自分の指導経験から言うと
スキルはスキルを上げようとした時ではなく
何かを達成した時に上がる

んですね。

スキルアップした結果に問題解決ができるのではなく
問題解決ができた結果、知らないうちにスキルアップしている

といった順番ですね。

でも、
彼の「スキルアップしなきゃ」発言からは
問題解決にはスキルアップが必要

もっというと
スキルアップしなくては問題解決できない
と思っていることが読み取れます。

ここで、気付く必要があるのは、
スキルが無いから失敗している、
と考えているから上手くいかない

たしかにスキルがあればすべて解決するように見えると思います。

ただ、
そのスキルって言葉の範囲が広すぎて
それが具体的に何を指しているのかが曖昧

なんですね。

「スキルアップをしないと」
と言っている人は
何かよくわからないけど、なんか勉強しないと
って言っているのと同じなんです。

具体的に何をすればいいのか分からないので動けない。
動けなければ当然スキルアップもしないので
結局、悩むだけで何も動けていないことが多いんですね。

それよりも
目の前にあるタスクから逃げずに、時間内に終わらせることに全力を尽くしたほうが圧倒的にスキルアップします。

本気でタスクを終わらせようとするからこそ、失敗した時の再発防止策も作り上げることが出来るようになります。

今回も終わらないだろうな、って思っているうちはタスクなんて完了できないですし、もっと問題なのは、再発防止策もおざなりに作ってしまうことなんですね。
これは失敗を繰り返す最大の原因です。

再発防止策が立てられないのは失敗したときにあるのではなく、そもそもタスクのスタート時から本気で成功しようと思っていないことにあるんですね。

人のために、のほうが頑張れる

自分のスキルアップを目指している人が成長しない理由のもう一つは

自分で決めた目標は、自分で勝手に変えられる
からです。

スキルアップという曖昧な目標は、
途中で苦しくなると、
途中でゴールを変えれてしまいます。

だって自分だけが基準を知っている訳ですもんね。
変えても誰も文句を言わない。

たとえば、
運動のために

朝に走る

という目標を立てたとします。

でも、この曖昧な目標では目標を管理することが出来ません。

だって2日に1回走っても、1週間に1回走っても
朝に走る
こと自体は達成していますもんね。
成功も失敗も曖昧なんです。
なので失敗を認められずに、再発防止策も取れずに、同じ失敗を繰り返します。

毎朝5キロずつ走って、1ヶ月で150キロ走る。
と具体的に数字を出して初めて目標として機能するんですね。

仕事のスキルアップも同じで、具体的ではないので、自分で勝手にスキルアップの定義を変えられてしまうんですね。

そのために、重要なのは
誰かのために、目標を設定することです。

人は弱いので自分のために設定したものは簡単に変えちゃいます。
でも人のために立てた目標ならば変えにくい。
影響範囲が自分だけではなくなるからですね。

出来なかった時に、誰かに迷惑をかける、という状況のほうが目標を変えにくい。なので頑張れるわけなんですね。

なので、
会社に貢献する
を目標にしたほうが
自分のスキルアップ
を目標にするよりも頑張れるわけですね。

会社に貢献するには

スキルが上がれば会社に貢献できる、
のではないんです。

逆です。

今のスキルで会社に貢献できることを必死に考える

が正しいんです。

その考え方であれば3ヶ月後には貢献できる事は何かあるはず
2ヶ月後にもあるはず
1ヶ月後にはあるはず
そして、今日もあるはず。

何かできることをすることが、プロのプログラマーとしての成功の積み重ねになるんです。

今のスキルで貢献することが必要なんです。
スキルがないので失敗した、

スキルが上がるまで成功できない、
と言っているのと同じ

それでは再発防止策が機能しません。
再発防止策が出ないわけですから同じ失敗を繰り返します。

スキルが無いのは前提条件
その前提条件の中でいかに成功するのか?

それを必死に考えて成功するのが仕事をする上での責任なんです。
失敗するかも、、、と思いながらやっているとまず、間違いなく失敗します。
100%成功する、と思っていても失敗するんですから。
失敗を繰り返していると何より楽しくない。

スキルアップを目的にするのではなくて
今のスキルで自分が会社に対してできることを必死に考える、
それが成功するための唯一の道 ぐらいに思った方がいいですね。

でも、
スキルが無ければ成功できないじゃないか!

と反論したくなりますよね。

たしかに、プログラマーならプログラムが書けないと仕事にならないですし、デザイナーならAdobe社のソフトが使えなかったりCSSが分からないと仕事になりません。

そういったスキルが必要ない、と言っているのではなくて、順番の問題なんです。
まずは
会社に貢献する
を目標に設定すことが重要、ということなんです。

そのほうが
目の前のタスクに対しての責任を受け入れることが出来、

失敗したときの再発防止策も的確に作れるので、

タスクの成功率が上がる、

結果的に短時間でのスキルアップにつながる、と言っているんですね。

それでは会社に貢献するにはどうしたらいいでしょうか?

答えは

会社の考え方への理解を深める
ことと
相談スキルを上げる
です。
入社1ヶ月の新人さんが体験する失敗は先輩がすでに経験しています。

その失敗に向き合い、時間を取って考え、生み出した再発防止策をまとめて文字にしたものが社内マニュアル集なんですね。

その前提でマニュアルやノウハウを見ないと
逆に
「してはいけないこと集」
に見えてしまい、地雷のように感じてしまうはずです。

社内マニュアルをしっかりと受け入れるには会社の考え方を理解している必要があります。
会社の考え方を拒絶していると、マニュアルも受け入れることが出来ずに、マニュアルが地雷に見えるんですね。

ただ、
会社の考えを理解する、
も意外と難しい。

理解する、というのは受け入れる、ということですもんね。

嫌いな人のことは受け入れられないものです。会社に対してネガティブな感情があれば考えを受け入れるのは難しい。
まずは会社に対してポジティブな感情を持つことが、会社の考え方を理解し、マニュアルを受け入れ、仕事の成功率を高めることにつながるわけです。

けっこう深いですよね。
仕事の成功率を高めるのは会社を好きになるのが一番早い、ってことになりますもんね。

たしかに会社に対してネガティブな感情を持ったままでも仕事が出来るようになるかもしれませんが、その時は会社が敵で、自分にストレスを与えてくる存在として認識し、その敵へのストレスをエネルギー源にしてスキルアップする方法もあると思いますが、結構しんどいですよね。
それに続かない。その方法でスキルアップすれば楽しくないので早期の退職につながります。

やっぱり会社を好きになるほうが、ストレスなくスキルアップできますよね。

なので

まずは会社が自分にしてくれていることを整理してみましょう。

けっこう、いろいろとしてくれていることに気付くはずです。

そして会社が仲間としてあなたを受け入れている、ことも認めましょう。
仲間の定義は自分の生存確率を上げるための協力者、とでもしておきましょうか。
まず、未経験で赤字状態の人にお給料を払う約束をしている。仲間だと思っているからこそです。
先輩や上司も仲間であるあなたのために時間とエネルギーを使ってくれているはずです。

自分が会社の仲間と思えれば、
言葉を変えれば、自分にとって会社が必要だ、と思えれば
会社のために何かすることが
自分のためにもなる
状態になりますよね。

そう思うだけでも会社に貢献することが苦痛だけではなくなるはずです。

なので、
「今のスキルで会社の仕組みに貢献できる方法を必死に考えなさい」
これが未経験の人に伝えている、
最も重要な考え方です。

給料のことを考えてみると理解しやすいはずです。

給料の定義は
会社の仕組みを使ってお客様に貢献していた利益の分け前
なので、
自分の給料は会社の仕組みから出ている。

会社の仕組みづくりに貢献することは自分の給料につながりますもんね。

会社の情報に飢える、くらいでちょうどいい

新しく会社に入った人
にとって重要なのは
誰よりも貪欲に
会社の考え方を深く理解しようとすること。

みんなが知っていることを知らないわけですもんね。

最初の数ヶ月は
会社の考え方に
興味を持って、
その情報を強く欲して

会社の情報に飢えた状態になること。

その状態になれば、どんどん情報が入ってきます。

例えば、
誰よりも早くこのブログを読み込む

自発的にマニュアルを見る

先輩に積極的に質問する

といった行動をとることになります。

長くなりましたが、
仕事に成功するためには
スキルアップといった曖昧なものを目標にするのではなく
目の前のタスクに全力で取り組むことが重要、
そのためには会社のことを好きになる必要がある、という記事でした。

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