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代表ブログ

2022年3月24日

制作チーム全員が週間目標を達成した理由

シナジーデザインでは
水曜日から翌週の火曜日までを1週間の単位
として業務に取り組む
スクラム開発
の手法をとっています

水曜日のミーティング
で各人がその
1週間ごとに完了させるタスク
を決定し、
1週間かけて完了を目指します
そして
翌週の水曜日に完了したかどうかを評価しています

水曜日を起点としているのは
月曜日から金曜日までにしてしまうと、
金曜日が最終日
となって
翌日が休みと言うこともあり
遅くまで残業が発生しがちなのと、
週末に持ち帰って仕事をする文化になる危険性、
が高まってしまうことがあります

また、うまくいっていれば良いのですが、うまくいってない週であれば週末に一人で悩んで、
次の月曜日に会社に行くのは嫌だなぁ
となってしまって
退職につながる可能性が高くなると考えて
週末にいろいろな影響が出にくい
水曜日を起点としています

また期間を1週間と短く区切っているのは、未経験からスタートしたメンバーが多く、期間を長くとるとその分
1人で悩む時間が多くなって
本人のストレスの増加や
業務効率が下がってしまう
と考えているため最小単位の1週間で動いています

ただメンバーの成長に伴って1週間の単位を2週間伸ばすことも考えております
ただ現状のメンバーの経験値だと1週間が最適だと考えてます

このように1週間ごとに区切って動いてるのですが
この仕組みを取り入れてもうすぐ2年になります

この2年の中で初めて、メンバー全員が目標を達成しました

1年が52週ありますから、それが2年と言う事は約100回目でやっと達成した事になります

逆に言うと100回も失敗してきたのにみんなよく粘り強く頑張ったと思います

自分も途中で仕組みを変えずによく粘ったと思います

とにかく念願の全員達成ができたわけです

これは素直に嬉しい

でも自然となったわけでもありませんしメンバーが今まで以上に頑張ったからと言うのが理由ではありません

メンバーはもともと全力で頑張っていました
それこそ全力で頑張っていました
だからそれ以上頑張れなかった
だからメンバーの頑張りが増えたわけではありません

そして自分も
正しいこと
を伝えていたと思っています

でもメンバーはその
正しいこと
を実現できていなかった

正しいことは
頭でわかっているけどどうすればいいのかわからない

具体的にどう動けばいいのかわかっていない状態でした

その中でどんどん
変な仕事のフォーマット
ができてしまい、
そこから抜け出せずにずっと達成ができない状態になっていた
そんな感じでした

頭でわかっていても実現できていなかった事は

水曜日のタスクを決める段階で
頭の中で制作し
問題点を明確にしなさい

と言うことでした

タスクを決めるときに、実際に頭の中で高速に作って、プログラムやデザインの完成形を頭の中で再現する

それをしながら時間の見積もりをする、と伝えていました
伝えていること自体は正しいのですが、みんなそれができずに、ざっくりとした時間で適当に見積もりをして、実際にやってみたら全然時間が違うかった、

想定していなかった問題が起きた

みたいなことが毎週起きて目標の半分位の達成率みたいなのがずっと続いていた状態でした

そんな状況の中、
マーケティングチームのリーダーの変更により体制を変えていく必要があって、
自分が制作チームへの介入ができなくなる状況になってきたので
短期間で制作チームを立て直していくことが必要でした

マーケティングチームのリーダーの件はまだメンバーに伝えていなかったタイミングだったので、制作チームのメンバーからしたら社長が急に厳しくなったと感じていたかもしれません

すべての情報を共有できるわけではないので
社長がやることには何かの理由がある
と考えるとうまくいくかもですね

とにかく変える必要がありました

そこでいくつかの指標を導入することにし、
その指標を制作チームに埋め込み、
機能させる事を徹底しました

導入した指標は
不安度

着手順

Why
です

それらをタスクを書き込む
タスクシートと言うGoogleのスプレッドシート
の項目に追加しました

不安度については
設定したタスクについて
着手する前にぱっと頭に浮かぶ不安のパーセンテージを書き出すものです

この不安度が40%以上であれば着手せずに上司に相談する事を義務づけました

これがかなり機能しました

これまで未達を続けていたメンバーは着手時の不安度が総じて高く90%や80%といった
ほとんど何も見えてない
状態のまま
とりあえず着手
していた状況が浮き彫りとなりました

その状態で着手してうまくいくはずがありません
逆にそんなしんどい状態でよくこれまで続けてきたなと感心すらしました

彼ら、彼女らの根性がすごいです

着手する前に全てが見えているわけではないというのもわかるので
30%以下の不安であれば承認をすることにしましたが
ほとんどのタスクが危険水域の40%以上の不安になるメンバーが多く上司の介入が必要な状態でした

上司がその不安についてヒアリングをすることで、着手前に問題の多くが解決しこれまでよりスムーズに開発や政策が行われるようになりました

それまでも不安は感じていても、制作とはそういうもんだ
と勘違いして
不安なまま業務をしていたんですね

つまり間違った認識のまま開発を教えたことになります

最初に見えていないものは途中で見えるようにはなりません
制作肉体労働ではなく頭脳労働です

ただ制作をしていると肉体労働的な状態になっていきます
作業状態になって頭があまり回らなくなる人も多い
だからこそタスクを決める最初の段階では意識して頭で仕事をする必要があります

とにかく最初が肝心

そこで頭を使えなければ
週の途中で頭が使える事は無い

結果的にめっちゃ怒られます

自分が頭が使えないのであれば上司が代わりに考えて指導して
チーム全体で時間を無駄に使うと言う状況になります

本人も上司もしんどいし会社も生産性が上がらないとても良くない状況
それがずっと続いていました

ただしそれをこの不安度という指標の導入によって改善できました

不安度は上司と部下をつなぐ数値です
数値にすることでまず自分の状態が分かり、その後その不安の具体的なものはなんだろう?
と考えることで不安と言う曖昧で不明確なものを愛を明確にしていくことができます

この不安度はとても効果がありました

そしてそれまでは着手順もバラバラでした
思いついたものをやって
途中で指示されたものを差し込みでやって
みたいな形で計画的に行っていませんでした
その結果難しいタスク後回しにされて
どんどん遅延を繰り返していく
みたいな状態になっていました

難しいタスクから先にやるように
という指導も随時していたのですがすぐに元のやり方に戻ってしまっていました

なのでタスクの設定時に着手順を明記させました
そしてその着手順についても上司が正しい順番かどうかを伝えます

難易度の高いタスクは上司の力を借りる必要がありますが
後回しにしてしまうと上司の時間が取れず
未着手となってしまいます

難しいタスクから着手し
できるだけ早いタイミングで質問や相談をしていく時間を確保することが重要です

不安度ほどでは無いですがこの着手順についても機能しました
制作担当者がタスクをより明確に頭で思い浮かべやすくなったんですね
具体的に考えられるようになると、当然ですが問題点が浮かび上がりやすくなります

そしてもう一つの指標というか追加したことが
Whyです

それはなぜその仕事をするのか?

その理由を一言で書かせるようにしました

このWhy?がみんな結構ずれていたんですね

なぜやるのがずれると、
ターゲットは誰か?
どの程度のクオリティーが必要か?
みたいなものがずれてきます
製作の途中途中の判断を間違え続けるみたいになるんですね

なのでこのWhyについても明確にするためにタスクシートというタスクを書き込むシートの項目として追加しました

これも不安度ほどでは無いですが機能しました

不安度、着手順、Why
この3つを導入したことによってかなり改善の手ごたえを感じていました

そしてこの導入から1ヵ月半後ついに全員が100%を達成しました

スクラム開発を開始して初めて100%を達成しました

これまではプロとして納期を守るようにプロとしてクオリティーを保つように
この2つがプロの条件
みたいなことを伝えていましたし
ときには残業させて、みたいなことをやってました

そして制作のメンバーは必死に全力で取り組んでいました

でも達成できなかった

それが仕組みを変えて指標を入れて短期間で達成ができました
そしてある程度、安定して達成していける手ごたえを感じました

やはり仕組み作り

そして仕組み作りとは指標の導入である

それを強く感じました

今後も問題については考え方だけではなく指標まで落とし込んで、数字で管理でき、そして一定期間ごとに比較ができ、個人の評価につながる
そういった管理の仕方を続けていきたいと思います

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