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代表ブログ

2020年3月17日

これから本格化するコロナ不景気についての心構え

自分は経済の学者でもありませんし、
大学で経済を学んだわけでもありませんが、
20年間も零細企業の経営者をしています。

なので自分なりに経済についての考えがあります。

それについて少し話してみたいと思います。

まず経済についての印象的な話を共有します。

2人しか存在しない街があったとします。

1人の人は現金1万円を持っていて、
もう1人の人は1万円分の商品を持っていたとします。

————

¥

————

この人たちが売買をすると街のお金の量は増えますか、
それとも減りますか?

この街のもともとのお金の量は

現金1万円

商品1万円の

合計2万円。

お互いの1万円が相手に渡るだけなので、
お金の量は増えないわけです。

では、
今度は商品を持ってる人が
自分の持っているものを相手に渡さずに、
1万円分の商品をゼロから作って、
相手に渡したらどうなりますか。

¥

街のお金はもともとあった
現金の1万円と、
最初から存在していた
商品の1万円、
そして最後に作られた
商品の1万円の合計3万円になります。

お金の量が増えたわけですね。

誰かがものづくりをすることによって、
世の中にはお金という価値が増えます。

でもこの
世の中のお金は増える
というのが
感覚としてわかりにくいんですよね。

それはお金についての教育をまともに受けていないからです。
僕らは家庭の中でお金の使い方を教わります。

多くの家庭は収入が一定なので
誰かが多くお金を使うと誰かが損をしてしまいます。
ゼロサムゲーム ってやつですね。

家庭でお手伝いをして お駄賃をもらっても、
家の中の現金の量が増えるわけではなくて
お母さんの現金が子供に移動するだけです。

その感覚のまま育つので
世の中にお金が増えるというのは実感しにくいですが、
実際の世の中では
人々が仕事をして商品を作ることで
どんどん価値が増えています、つまりお金が増えています。

で、

今はみんなが必死に仕事をしているわけです。
世の中に価値を提供しようと頑張っているわけです。
そうでないと生き残っていけないのでみんな必死です。

日本だけでも数千万人、
世界で言えば数億人が価値の提供を行っているわけですね。

なので世の中はどんどんどんどんお金が増えている状況です。

なので基本的には世の中はずっと発展していきます。

資源の問題をいう人がいるかもしれませんが、
自分たちITの業界は物質的な資源がなくても
価値を生み出することもできる業界です。

難易度の差はあると思いますが、
多くの業界でも同じはずです。

アイデアだけで価値を生み出すこともできます。

森を切って石を燃やさないと価値を提供できない時代ではないんですね。

同じ材料でもおいしい料理を作れば
その価値は跳ね上がる
わけです。

知識やノウハウ、そして技術に価値がある時代なんですね。

知識やノウハウは無限なので
世の中の価値は無限に増えていくともいえます。

長期的に見れば株価も上がっていき、
物の価格も上がっていく仕組みになってるですね。

長期的に見れば上がっていくんですが、
ずっと上がっているわけではありません。

好景気、不景気を繰り返しながら
どんどん価値が増えていく
んですね。

この不景気に耐え切れない人は脱落していきます。

不景気に耐えきったものだけが
次に来る好景気の恩恵に預かることができる
わけです。
なので不景気に耐えている事はめちゃめちゃ重要なんですね。

ではなぜ不景気が起こるんでしょうか。

もちろんいろんな理屈や理論があるのは承知なんですけど、
自分は不景気は価値の再設定だと考えています。

先ほどは10,000円のものを
10,000円で取引をすれば価値は増えないと言いました。

適正な価格で適正に取引をされていれば、
経済はとても健康的なんですね。

でも人には価格を正しく設定する特殊な能力は備わっていません。
なので価格は理屈なく上がったり下がったりしてしまいます。

10,000円のものを10,000円と設定できずに
それが12,000円になったり15,000になったり
20,000円になったりしてしまうことがあります。

価値が上がっていないのに
価格だけが上がってしまう状況
ですね。

これがいわゆるバブルです。

適正な価格はルールで決まっているわけではないので
どれが適正な価格かは誰もしれません。

なんとなく値段が付いてどんどん価値が上がっちゃっている物。

でも、ある日突然、
「それってバブルなんじゃね?」
と誰か言い出すと
みんなが
「バブルかも」
「間違いないバブルだ」
と言い出して
昨日まで価値があったものが急に価値を失っていきます。

これがバブル崩壊ですね。
不景気も同じような感じで訪れます。

いわゆる価値の調整局面だと自分は考えています。

こんな感じで不景気がどーんと起きてくるわけです。

不景気なるとみんなお金を使いません。
お金を使わなければいろんなところで
マイナスな空気感が現れてきます。
マイナスな空気感になるとみんなの気持ちが沈んで
さらにお金を使わなくなるという悪循環
になってきます。

ただその間もみんな仕事をしてるわけなので
価値はどんどんその中に提供されていきます、
その価値が圧縮され、再び弾け出すのが
好景気の入り口になるわけですね。

残念ながら日本の好景気は終わりました。

不景気に突入します。

そのきっかけがコロナウィルスです

コロナウイルス

コロナウィルスによって世界中の経済が大きな打撃を受けています。

街中から人が減り、飲食店の席はまばらで、
テーマパークが閉まり、娯楽施設もガラガラの状態です。

政府が外出を控えるよう呼びかけているわけですから、
外出する前提で作られた業種は全て影響を受け売り上げを落とします。

売上がなければ企業は存続できないので、
多くの企業が倒産に追い込まれることが予想されます。

そしてこれからの経済を引っ張っていくことが期待されていた体験型ビジネス
人々が集まって楽しいことをしてそれをシェアして参加する人を増やしていくモデル、
が壊滅的な打撃を受けちゃってることもめちゃめちゃ大きな問題です。

小さなところでは地下アイドルのライブやワークショップ、
大きなところで言えば旅行産業、観光業、交通機関なども
体験型ビジネスで売り上げが上がることが期待されていた業界です。

せっかく形になってきた体験型ビジネスも
大きな打撃を喰らうことになります。

日本が期待していたインバウンド需要も、
この体験型ビジネスの1種です。

自分は大阪に住んでいますが、
南の繁華街から中国や韓国などアジアの観光客が減ると、
町中がとても寂しく感じます。
大げさかもですが、もともと日本の実力ってこんな感じだったんだなと感じたりします。

不景気といってもまだ実感がないかもしれませんが
かなりやばい状況になっていくと覚悟した方が良いです。

今回の不景気について少し解説してみたいと思います。

未来の事は読めないけど、たった1つだけ読める指標がある。
それが人口だ、というのが経済評論家の共通意見となっています。

人がお金を使って経済を回すわけですから、
人が増えれば経済の規模が大きくなって、
人が減れば経済の規模は縮小されます。

もともと日本は少子高齢化の問題がずっと言われていて、
人口が減りだす2020年頃から、
つまりオリンピックの開催ごろから
景気が悪化すると言われていました。

人がお金を使って経済を回しているわけですから
人が少なくなれば当然景気は悪くなるわけですよね。

なので、コロナウィルスどうのこうのではなくて
日本はもともと景気が悪くなるのが確定していた
わけです。

その不景気がオリンピック後に緩やかに始まると考えていたのが、
コロナウィルスというヤツのせいで
ロケットスタートを切ってしまった
わけです。

なのでウィルス騒動が収まればまた街に人が戻ってきて、
緩やかに景気は回復するだろうと考えている人がいるかもしれませんが、
それは間違いです。

人口が減るといった構造的な問題によって、
そのまま景気は悪化していきます。

というか日本の不景気はすでに始まっています。

去年の10月に消費増税がありました。
その影響が心配されていましたが、
GDPは去年に比べてマイナス7.1ポイントの下落です。

− 7%以上!

これはとんでもない数字です。

大騒ぎして、不景気に突入、不景気に突入
とみんなが言い出してもおかしくない数字なんですね。

今回は増税の幅が2%、そしてオリンピック前、
ということもあって消費増税の影響はそこまででは無いと
楽観的な空気がありましたが、
フタを開けてみれば予想を上回る下落幅になっています。

そんな大きなニュースなのに、
それが流されてしまっています。
その理由はコロナウィルスです。

コロナウィルス騒動によって
そんな大きなニュースが吹き飛ぶほど、混乱している状態なんですね。

さらにオリンピックの開催が危ぶまれていますが、
オリンピックは開催すればいいというものでは無いですよね。

日本でオリンピックがあるという宣伝をされることで、
世界中に、日本に関心を持つ人が増え、オリンピックまでの期間、
そしてオリンピックが終わってからの期間も
世界中からのインバウンド需要を期待していたわけです。

でもコロナウィルスの発端が、
日本と同じ東アジアである中国から発生していると世界中の人が知っているので、
誰もウィルスの発生源に近づきたいとは思わないのが普通です。
少なくとも数年の間は。

なのでオリンピックでの効果でインバウンドの大幅増が期待される期間が
まるまるコロナウィルスによって打ち消されてしまう
ことになるんですね。

この影響は計り知れません。

オリンピック関連でいうと、
オリンピックに向けての経済効果は既に出ていました。

インバウンド需要の増加。
それに伴ってホテルなど宿泊施設への投資、
そして民泊などへの需要が増加する事によって不動産価格も上昇。
インバウンド需要増に合わせたITシステム等への投資も盛んに行われていました。

それらがオリンピックが終わるタイミングで
一気に縮小へと向かうことで不景気が始まるだろう
というのが大方の予想だったわけですね。

まとめ

もともと日本は人口が減ることによって
不景気になることが確定していた。

消費増税によって不景気がスタートしていた。

コロナウィルスによって体験型ビジネスが破壊された。

オリンピックによる特需は終了し、
不景気への突入を遅らせるインバウンドが壊滅的
そんな状況になっています。

自分たちのお客様も
一気に財布の紐が固くなっていくことが予想されます。

特に5月に発表されるGDPの速報値が、
過去最悪級に悪くなることが予想されるので
そこから一気に景気後退を実感しだすのではないかと思っています。

以上が零細企業を20年ほど営む自分の、2020年3月17日時点での考えです。

自分は、心配性な法でもあるので、景気の状況をかなり深刻に考えています。

自分は小さな会社ながら社長という立場なので、
自社の社員と比較した場合、より高いヤグラから遠くの景色を見ています

なので他のメンバーよりも先に危機に気づいているわけですね。

自分だけが危機感を感じながら
日々の業務に当たるとみんなと温度差ができてきてしまいます。

会社の中に溝ができてしまうことが考えられます。
なので前もって、みんなに共有しておきます。

必ず不景気がきます。

多くの20代のメンバー、30代前半のメンバーも、
社会に出てから歴史的な不景気は体験したことがないはずです。

景気の良さを実感できなかったかもしれませんが、
今までは戦後最長の好景気でした。

好景気で上がった分は落ちます。

これから不景気に突入します。

しっかりつかまっていないと振り落とされるので
メンバーが降り落とされないように
しっかり舵取りをしたいと思っています。

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