ホーム

スタッフブログ

2016年2月9日

日本一小さな整備工場が業界を動かしたとき の著書を読んで

こんにちは、マーケティング担当のSです。


1月入社をし、もう1ヶ月半です。


とても毎日一瞬に感じるほど早く過ぎていっています。


自動車業界についての勉強にもなるのでと、弊社代表にご紹介いただいた本についてブログを書こうと思います。


ご紹介いただいたのはあの有名なホリデー車検を展開されている、株式会社ホリデーの代表取締役社長松川陽さん(以下、松川陽さんまたは、松川さんと記述させてもらいます)の著書『日本一小さな整備工場が業界を動かしたとき』です。


車にあまり詳しくない方でも、『ホリデー車検』という名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?


皆さんもご存知のように、ホリデー車検は車検業界でも屈指のFCグループです。


では、ホリデー車検が如何にして今ほどまでの成長を遂げることができたのか?


そんな内容が書かれた本ですので、自動車業界に携わる方以外にも、マーケティングや経営に携わられている方にはとても参考になると思います。



車検業界の歴史を変えた男から学べる経営学



『あなたは業界を敵に回すことができますか。』


この胸に刺さるワードこそ、ホリデー車検が今に至る大躍進を遂げた秘訣です。


著者である松川陽さんが新米営業マンであった頃の自動車整備業界というのは、今では当たり前とされているサービスでさえ、当たり前のように行われていなかった時代です。


例えば、お客様との接客中や整備作業中でのくわえタバコなど、昔は当たり前のようにされていた整備工場様も多かったようです。


今では、CS研修などが実施され、高水準のサービスを提供されている整備工場様が大多数です。


このように、今の自動車業界の常識というのは以前からされていたことではありません。


1つ1つ問題提議していき、業務改善を繰り返しされてきた結果です。


その業界体質改善を先頭に立って取り組まれてきたのが松川陽さんです。


しかし、当時の自動車整備業界というのはとても保守的な業界だったようで、業界体質の改善を図る上でかなりの反発があったようです。


ではなぜ、反発に屈することなく改革に取り組むことが出来たのでしょうか。



未経験だからこそ感じる違和感



松川さんは、最初から自動車整備業界で働いていたわけではなく、元々は新聞社で記者をされていたそうです。


いろいろな転機が重なり異業種の自動車整備業界で働くこととなったのですが、未経験だったからこそ感じた『違和感』が、自動車整備業界の抱える問題点でした。


その問題点を改善するには、とても強い逆風に立ち向かう必要があり、特に未経験で始めた松川さんの発言など聞き入れてくれる人などいませんでした。


しかしそのような状況の中、松川さんは自分の出来ることを探し、ひたすらまっすぐに行動し、結果を少しずつ出すことで周りの信頼を勝ち取りました。


こうして以前より感じていた問題点を1つ1つ改善していきます。



知っているようで知らない『自動車整備工場』と『車検』のしくみ



ここで、自動車整備工場のしくみと車検のしくみについてご紹介します。


自動車整備工場と言っても、2つに分類されます。


認証工場
→車検に通るための整備は出来ても、検査そのものは実施できない。


指定工場
→車の分解整備から車検まで、すべてを工場内で行うことができる。


上記のように分類されますが、『民間車検場』と名乗ることができるのは、指定工場だけということになります。


指定工場を取得するには、認証工場として国土交通省から認証を受けた中から、一定の要件を満たした工場が資格を得ることが出来ます。一定の要件とは、作業場の規模や設備、整備要員の人数、資格の有無など、検査業務を行える基準を満たしていることの他に、三ヶ月に車検を60台以上処理する能力と、検査登録事務所での90%以上の車検合格率の実績が必要です。


さらに、整備工場は業態による分類もあります。


ディーラー工場
トヨタ、日産といったメーカーの直営販売店や系列の販売店が併設する工場。現在は、コスト圧縮のための効率化を図り、他工場との価格差はほとんどない。


専業工場
所謂、街の整備工場。小回りの利いたサービスを提供。


自家工場
自企業が保有する車両の整備を行っている事業場のことで、タクシー会社などはこれにあたる。


兼業工場
兼業部門(自動車販売、部品用品販売、保険、石油販売等)の売上高が総売上高の50%以上を占める事業所のことで、SSが車検や修理などを行う業態などはこれにあたる。


上記のように業態別で分類できます。


では次は車検に関してですが、意外と車検とは何なのかを知らない方が多いです。


車検とは『自動車の安全性の確保および公害防止の観点から『道路運送車両法』に合格しているかどうかを検査するもの』という国の定めた法律に基づく制度です。また、車検切れの車で走ると、道路交通法の処罰の対象となります。
車検の期間は車種により異なりますが、一般の自家用乗用車の場合ですと、新車ですと3年、2回目以降は2年となります。


以上が、ざっくりとした整備工場と車検のしくみとなります。



時代の先を行く柔軟な事業展開



この本を読んでとても勉強になったのは、松川さんの事業展開についてです。問題点と感じる点を改善し、さらに効率化をすすめることで、安定したキャッシュフローを生み出すしくみを構築し、今までにないサービスを生み出されています。


例えば、整備スペースがとれず、路上整備をしていた時代に、『巡回サービス』というサービスをスタートされています。


巡回サービスとは、契約企業が休みの間に企業に出向き、車を整備するといったサービスです。


そうすることで、企業側も車を持ち出す手間が省け、さらに整備工場側は、整備スペースを確保する必要もなくなり、より効率的に小スペースで利益を生み出すことができるといった両者にとってメリットのあるしくみです。


このように、時代の先をいく事業モデルで、さらに自社が抱える問題点をも解決するといった事業を次々に展開されていきます。


ホリデー車検も、当時ではまさに時代の先をいく事業モデルであり、自社の抱える問題点を解決するための取り組みでした。



ホリデー車検が作った新常識



ホリデー車検をスタートするにあたり、車検に対しての問題点として以下のことを感じていたようです。


1.自動車整備業界におけるサービス業の意識の欠如
2.よくわからない車検価格
3.不必要なサービスを請求
4.しなければならないとの勝手な思い込み
5.ユーザー車検代行の登場に危機感を抱いて


確かに、車検を出すユーザーとしては、料金体系や作業内容についてなど、不安に感じる部分はたくさんあります。


では、上記問題点の改善のために、どのような改善策を松川さんは展開したかというと、以下の内容があげられます。


1.価格の明瞭化
2.作業効率向上のため、不必要なサービスの削除
3.徹底したスタッフ全員のCS向上
4.無駄を省いた生産工程のシステム化
5.お客様自身が持ち込むマイカー車検


見事に、車検に対して抱いていた問題点を改善し、新たな新事業として発展されています。


しかし、このような革新的なサービスを展開することで、同業他者の整備工場からの猛烈な反発をうけることとなります。



対立者はやがて同志となった



ホリデー車検が展開したサービスは、徹底的にお客様目線で考えられたサービスです。


しかし、その中でも効率化を図ることで利益はきっちり確保していくといった事業モデルでした。


ただ、今までの保守的なやり方で商売をしてきた自動車整備工場は、誤解をして捉えました。


そこから生まれた反発はとても厳しいものだったようです。


では、どうして業界の賛同を得ることが出来たのか?


それは『整備業界を変革する』という熱い思いでした。


その熱い思いが業界の賛同へと繋がったのです。


ただ、受け入れられたのはホリデー車検のサービスが素晴らしく、お客様の指示を受けることが出来たからです。



日本一小さな整備工場が業界を動かしたときから学んだこと



自動車整備業界の現状や過去のことを知ることができたのは一番ですが、それ以外にも松川さんの経営に対する取り組む姿勢を知り、多くのことを学ぶことができました。


問題点を見つけ、改善しつつ新たな事業に転化していく。


さらに熱い思いを持ち事業を展開することで、周囲の反発にも屈さずに自分の正義感を信じ貫いていく姿勢を学び取ることができました。


本を読むことで、業界のことも学ぶことができますし、業界以外のマーケティング部分マインド部分も学ぶことができました。


今後も継続して本を読んでいき、業界についても学んでいきたいと思います。

デキテルはお試しいただけましたか?

デキテルバナー 「デキテル」を利用すると1分ほどで御社のホームページが作成できます。
お試し作成が無料となっておりますのでぜひお試しください。
デキテルHPへ

このページの上部へ戻る