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代表ブログ

2024年7月12日

怒られるかどうかのフィルターを挟まない

会社で働いて、給料を貰うためには
会社に利益が発生する必要があります。

利益を発生させるためには、会社の売上から
かかった費用を引いたものが、プラスである必要があります。

利益が上がらないと分け前である給料が発生しないので、会社は本来はない分け前を支払うことになりますが、その期間にも限界があります。
つまり給料を貰い続けるためには、会社が利益を上げる必要があります。

なので働く人は、会社の利益を上げるために、いろんな判断をしていろんな行動を決めていく必要があります。

ただこれが未経験者の場合は少し変わってきます。

未経験という事はできないことだらけの状態です。
その状態では仕事になりません。
かといって会社は学校ではないので、すべてのパターンを教える事は不可能です。
なので現場に出ながら、失敗しながら修正をして改善をしていく必要があります。

座学ですべてのパターンを教えるとなると、数千通り以上になってくるので、膨大な時間がかかりますし、未経験の方がそれだけの間の集中力を維持するのもほとんど不可能です。

なので、多くの会社では現場で失敗をさせながら教育をしていくことになります。

最初は未経験者の、つまりは素人の基準で業務を行いますが、
その状態をそのまま見過ごしていては、会社として存続ができないので、指摘をして改善をさせて
正しい行動に近づけていく必要があります。

何も一回で正しくできるようにと言っているわけではなく、
今の行動に問題があるよ、
もっと言うと、行動につながる考え方に問題があるよ、
だからそこを修正しなさいね、と指導しているわけです。

でも未経験者は
上司の指導の前に
自分が失敗した事実からダメージを必要以上に受けてしまい
自分が失敗した傷口に上司が塩を塗り込むようなことをしているように感じてしまいます。

本当は
失敗したコストを会社や上司が持ってくれていて、
さらに指導まで時間を割いてしてくれている。
つまり完全に協力にもかかわらず、
自分が失敗したことを受け入れたくないがためにダメージを負って、
自分はダメだみたいな逃げの方向に考えを持っていき、
その状態で上司の指摘を
受け入れたくないと考え、

自分がしたくないことをしている、
つまりは強制で、
聞きたくないことを聞かされている、
つまり説教と考え、
拒絶してしまいます。

そうなると当然改善するポイントが見えないまま、ただ怒られた記憶だけが残り
仕事をすると怒られる。
そういう思考回路になってしまいます。

そうなると
とにかく怒られないように
怒られるかどうか
その判断基準で物事を考えてしまいます

そんな基準になるとどうなるか?

何か発言する時も、まず怒られるかどうか
といったフィルターを通して
何を発言するかを決めていきます

問題を解決するためにとか、
それが正しいことかどうか?
とか自分の成長につながるか?

ではなく、

目の前の上司に怒られるかどうかだけで考えます。

そして、そこで作られた答えは
多くの場合、それは本心ではなく、
ただ単に言葉をつなぎ合わせた作文
です。

そんな本心ではない言葉で作られた
作文の意味はなく、
当然問題は解決されない
ので、

同じ失敗を繰り返し、
もうこの仕事は嫌だ。
この会社は嫌だとなってしまいます。

これらが
部下が思ったことを話さなくなる。
未経験者が思ったことを話さなくなる仕組みです。

打破するには思ったことを話す

それらを打破するためには
いくつかのアプローチがあります。

上司が、部下が失敗しても怒らず、
おおらかに構えてどんどん失敗をさせていく。
自分で気づいて改善するまで待つ。

そういったアプローチもあります。

ただし、それは
一定の能力を持っていて、
自分で改善をしようとする姿勢を見せていて、
放置しておいても改善する人たちでしか成り立たない方法です。

プロが集まっている会社

または未経験であっても

もともと成長志向が強く、
放っておいても成長していく人であれば、
それらの方法も役に立つでしょう。
そしてそういう人たちが集まって、
自分で問題を改善していくという文化が出来上がった会社ならそれで問題ないと思います。

ただベンチャーの場合は違います。
寄せ集めの未経験者の集団でしかなく
前職で成功してやってくる人はほとんどいない

極論を言えば
前職で失敗したり、
うまくいかなくて、でもそんな自分が嫌で
なんとかしたいと思って入ってくる人ばかりです。

今までうまくいっていなかった人たちに、
それまでのその人たちの基準で業務をさせればどうなるか?

それまで懸命に維持してきた会社の基準やレベルが大幅に引き下げられ、
今まで上がっていた利益が上がらなくなり、
会社としてお客様の信用がなくなり、
今まで上がっていた利益が維持できなくなります。

または、
会社の仕組みを単純化して、
誰でもできるような簡単な業務にしていくことも一つです。

でもそうなると単純な業務に競争力では付加価値が生まれないので、
当然ですが、給料を上げていく事は難しくなります。
給料を上げながら単純作業だけさせて
成長させていくというのは不可能です。

成長するということは、できないことができるようになること。

そうであればできないことにチャレンジして失敗することも受け入れてスタートしたはずです。

そして会社は失敗を、その人ほど大きく受け止めてはいません。
それらは引き当て金ではないですが、想定した損失として最初から計上しています。
なので、赤字社員の状態を覚悟して採用しているわけです。

会社が求めているのは失敗から学んで改善することであり、
失敗をしないことではありません

でも失敗を続けて
その間の処理を間違えてしまった人は
ずっと失敗を受け入れずに
とにかく失敗しないようにというアプローチをとります。
ただ失敗するのを防ぐこともできないと悟ると
今度は隠すことに全力を尽くします。
結果、話をしなくなる。
そういう仕組みです。

それらを改善していくには、
とにかく頭に浮かんだことを話してみることです。

会社で仕事するのはしんどいとか、
仕事したくないとか、
そこからスタートしている状態であれば、会社を辞めたいとか、
そういったことを口に出してみるべきです。

それらが頭の一番最初に浮かぶ言葉であれば、
入口が詰まったケチャップのように何も出てこなくなって
頭が真っ白になります。

とにかく頭に浮かんだ最初の言葉を話す。
それをしないから何も出てこない。

それを理解した上で勇気を出して最初に浮かんだ言葉を話していく。
そこからスタートする。それしかないと考えています。

とにかく何か話すときに
怒られるかどうかのフィルターをかけているのであれば、
それらを外して思ったことを話す。
そこからスタートすることです。

それが難しいのであれば、上司がしっかりとそのあたりについて話して、
何か問題があることを話しても怒ってないということを証明する必要があります。

シナジーデザインでは何か失敗したり、
その発言に対して怒っているわけではないというスタンスをとっています。
(そうできてないところもあるかもしれませんが)

会社として指摘をして怒るのは問題を隠したり、嘘の報告をしたりしている時です。

当然事実ではないことを作文して話していると怒る対象になってきます。

なので、怒られないようにすると余計に怒られるわけです。

怒られたくないのであれば思ったことを話して問題に取り組むこと。
そうじゃないとその人たちの目標である給料をもらうということもいずれできなくなってしまいます。

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